(2)曖昧さによる不確実性

 曖昧さによる不確実性とは、情報が不正確だったり不十分だったり、あるいは情報が互いに矛盾していたりする状況のことだ。

 たとえば、新型コロナウイルスは、段ボールやプラスチック、金属などの表面を介して感染する可能性があると、以前は言われていた。しかし、CDCは現在、モノの表面を介して感染する確率はきわめて小さく、新型コロナウイルスは主として飛沫を吸い込むことで感染すると考えている。

 こうした状況で、どのように行動すればよいのか。誰かの咳を浴びなくても、話しかけられただけで感染する可能性があるのか。1.8メートルのソーシャル・ディスタンスを取るだけでは、自分を守れないのか

 このタイプの不確実性に対する認知面での対策としては、いくつもの情報源の情報を統合して、「三角測量法」のようなアプローチを実践するのが有効だ。つまり、複数の指標や方法に基づく情報を照らし合わせることにより、信憑性の高い情報を割り出すのである。

 主に信じるべきなのは、信頼できる複数の情報源が繰り返し伝えている情報だ。ただし、新型コロナウイルスが、その名の通り新しいウイルスであることも忘れてはならない。このウイルスに関する科学的知見は変わり続けている。その点を考えると、不確実性を解消しようとするのではなく、非認知的なアプローチを実践することもときどき必要だ。

 情緒面での対策としては、情報を探し続けることに終了すべきタイミングを知るべきだ。CDCなども、情報過多に対して警告を発している。「ニュースを見ること、読むこと、聞くことを少し休もう。この点では、ソーシャルメディアも例外ではない。感染爆発に関する情報に接しすぎると、不安感が高まる場合がある」と、CDCは述べている

 正しい情報を求めて際限なく情報を調べ続ければ、ストレスが和らぐより強まりかねない。そのことを知っておこう。ときには、もう十分だと悟ったほうがよい場合もある。