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新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、あらゆる企業に重大な危機をもたらしている。人は大きな問題を目の前にすると、それを解決するために大胆な行動を取るべきだと考えがちだ。しかし、問題が大きければ大きいほど、それを一挙に解決に導く画期的な方法は存在しない。すると最悪の場合、何も行動しないという選択をしかねないだろう。むしろ、カール・ワイクが主張する「小さな勝利」を積み重ねることが、問題解決に寄与すると筆者は主張する。


 新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のパンデミックのような深刻な危機の中では、リーダーは大きな問題に大胆な行動で対応したくなる。苦境にあるビジネスを立て直す抜本的な戦略や、バーチャルなチームや遠距離のコラボーレーションへの長期的なシフトなどだ。

 実際、新型コロナウイルスに関する専門家の議論の多くは、マッキンゼー・アンド・カンパニーの最近の報告書にあるように、私たちが「ビジネスと社会が伝統的に機能してきた経済的・社会的秩序の劇的な再構築」を目の当たりにする「ネクスト・ノーマル(次なる日常・価値観)」の間近にあると論じている。

 だが、私たちが「ネクスト・ノーマル」に直面するとしても、リーダーにとって前に進む最善の方法は、抜本的な変化を起こすことではない。変化に対して漸進的で臨機応変で、穏やかに持続するアプローチを取ることだと私は考える。