簡素化して、さらに簡素化する

 チームワークの規模の最適化は、簡略化の実践でもある。リーダーは問題を解決してビジネス上の課題を克服するために、貢献が不可欠な人を巻き込むことと、仕事を停滞させる人やプロセスを大胆に排除することのバランスを取らなければならない。

 そのためには、個人としてやるべき仕事と、チームの努力が求められる仕事を区別する必要がある。これには、進捗確認のミーティングをやめてメールで連絡する、チームのメンバー6人全員で分担するのではなく、問題を解決できる2人に担当させる、といった方法があるだろう。

 うまく機能する簡略化の戦略は、たとえば、プロジェクトを開始する際にリーダーが一人ひとりに対し、できるだけ多くの情報を収集して計画を立案し、あるいは資料を作成するように求めることだ。

 このアプローチの前提は、複数の人が一緒に原案を作成するより、1人で作成した原案をほかの人が検討できるようにするほうが効率的である、という考え方だ。プロジェクトが進展するにつれて、リーダーと担当メンバーは、ほかの人の意見が必要か、必要な場合はどのようなフィードバックを求めて、それをどのように処理するかを、慎重に計画する。

 ただし、「よいチームワーク」を単純に定義できないように、チームワークを簡素化する万能の戦略も存在しない。

 ここで提案した戦略も、仕事の引継ぎや同期化に関する例のように、初期の計画を一人で作成できる状況なら効果がある。しかし、相互依存的なプロジェクトのように、さまざまなタイプの専門性が最初から必要な場合は、あまりうまく機能しない。

 チームに最適な戦略を定義するカギは、構造化されたステップを踏むことだ。

・上記の4つのカテゴリーをもとに仕事の要件を分析して、どのような種類のチームワークが必要なのか、あるいはまったく必要ないのかを判断する。

・チームを招集する前に、誰が何をするかを決める。その指針となる原則は、人の時間を無駄にしないことだ。誰が、なぜ、いつ、関与するべきか、もう一度考えよう。

・定期的にプロセスを見直す。付加価値をもたらさないものがあれば、排除する。たとえば、1人か2人で簡単に達成できるタスクを3人で作業しているなら、担当者の数を減らす。1時間の予定を組んだ会議でも、30分ですべて対処できたら、そこで終わりにする。決定権を持つ人は、グループ全員の意見を待つより、必要な利害関係者からインプットを集める。