Microzoa/Getty Images

新型コロナウイルス感染症が終息する気配が見えない中、従業員は大きな不安を抱えている。会社の財務状態は健全なのか、減給やレイオフは実施されるのか、いまの働き方はいつまで続くのか……リーダーはメンバーに間違った期待をさせてはならないが、安心して仕事に取り組んでもらう必要もある。本稿では、この難しい状況で部下と上手にコミュニケーションを取るための5つの方法を紹介する。


 新型コロナウイルス感染症のパンデミックはなかなか終息する気配が見えず、平常通りの業務ができない状態が続く中、リーダーたちは未知の状況に直面している

 いつオフィスに戻れるか、戻ったときの状況がいままでとどう違うのか、誰にもわからない。それでも、自分が率いるチームとは、たえずコミュニケーションを取っていく必要がある。

 自分の組織の財務健全性に関するどんな情報を、どこまで部下に伝えるべきか。減給やレイオフ(一時解雇)のおそれについて率直に、しかし皆のやる気を損なわないように伝えるにはどうすべきか。加えて、この先行きが不透明なときに、間違った期待をさせることなく、安心感を与えるにはどうすべきだろうか。

専門家の意見

 新型コロナウイルスのパンデミックは、近年に前例のない出来事である。それでも、危機を切り抜けようとする経験は初めてではないと、ダートマス大学タック・スクール・オブ・ビジネスでコーポレート・コミュニケーションを専門とするポール・アージェンティ教授は言う。

 米国同時多発テロ事件や世界金融危機などが発生したときにもやはり、誰もが恐怖と不安を感じた。「不確実性は恐怖を呼び起こす」とアージェンティは語る。「人々はパニック状態に陥り、『これから会社や自分の将来はどうなるのだろう?』と不安に思う」

 そんなときのリーダーの役割は、「自信と強さを見せる」ことである。状況が目まぐるしく変わり、完全な情報を持ち合わせていなくても、自分の知っていることについては正直であるといいと、ハーバード・ビジネス・スクールのノバルティス記念講座教授であり、リーダーシップとマネジメントを専門とするエイミー・エドモンドソンは述べる。

「リーダーの最初のタスクは、透明性を保つことです」と、エドモンドソンは言う。「わかっていることはこれ、わからないことはこれ、そしてこれが双方のギャップを埋めるためにやっていること」と、自分のチームに説明するといい。リーダーの2つ目のタスクは「可能性と希望を感じていると明瞭に伝える」ことである。

 とはいえ、これら2つのタスクをやり遂げることは簡単ではない。先行きが不透明ないまの時期に、自分の部下とコミュニケーションを取るうえで、おすすめの方法を以下に挙げよう。