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テクノロジーの急速な発達により、かつてないほど副業を始めやすくなった。副業がもたらすメリットは多い。完全なフリーランスではないので安定を捨てる必要はなく、そこで得た自信や充実感は本業のパフォーマンスの向上にもつながる。ただし、副業ならば何でもいいというわけではない。本稿では、自分にとって意味ある仕事を選び、副業のスタイルを固めて、本業とのバランスを取る方法を紹介する。


 プラットフォームのテクノロジーが発達して、フリーランサーや請負契約業者、「ギグ・ワーカー」を使う企業も増えており、かつてないほど副業を始めやすい時代になった。米国では約4400万人がライドシェアサービスの運転手や自宅の賃貸、手づくりグッズのネット販売など、さまざまな副業をしている。

 副業が急増している理由の一つは、まさに始めやすさだ。

 アマゾン・メカニカルタークでクラウンドソーシングのタスクに参加するなら、登録に要する時間は2分ほど。すぐに承認される。リフトの運転手になるために必要なのは有効な運転免許証、それなりの車、悪質違反の履歴がないこと、そして簡単なオンライン申請だけである。

 フリーランスのグラフィックデザイナーやウェブ開発者など、より専門的な副業も、アップワークなどのクラウドソーシング・サービスでプロフィールを作成すれば、1、2日で始められる。

 ただし、副業のマネジメントは簡単ではない。本業と副業のバランスを取りながら両立させることのメリットと課題を理解するために、私たちは本業と副業を持つ1000人以上を対象に一連の調査を行った

 自作のアクセサリーを販売している人材コーディネーター、ポストメイツでフードデリバリーをしているデータアナリスト、ネットのアンケートに回答して報酬を稼ぐ看護師、フリーランスのライターでもあるグラフィックデザイナーなど、その顔ぶれはさまざまだ。

 彼らが副業に費やす時間は平均週4日、13時間。副業の年収の中央値は約5000ドルで、半分近い人が2つ以上の副業をしている。

 ギグ・ワークだけで生計を立てている人は、仕事の不安定さやアイデンティティの不透明さに直面する。その一方で多くの人が、独立した働き方の恩恵をフルタイムの仕事の安定性と結びつけている。

 すなわち、副業は個人に自信を与え、自分の仕事は自分の責任で行っていると感じることができ、それが精神的にも認知的にも副業へのエンゲージメントを高める。そして、この経験に関連するポジティブな感情がフルタイムの仕事にも影響を与え、そのパフォーマンスを向上させるのだ。

 状況によっては、副業が本業への集中をそぐこともあるだろう。しかし、私たちの調査からわかったように、本業を持ちながら上手に副業を選び、工夫しながら副業のスタイルを固め、本業やほかの必要性とのバランスを取る方法はいろいろある。