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男女平等を推進するうえで、女性リーダーを増やし、女性の声を経営や政治に反映させることは重要だ。それを実現するためには、女性が男性のように振る舞うことが必要だと思われているが、それは違う。社会に男性リーダーが多いのは、無能な男性の昇進を妨げる障害が少なすぎるからであり、リーダーに求められる能力は女性のほうが高いと筆者らは指摘する。本稿では、男性が女性から学ぶべき7つのポイントを紹介する。


 女性リーダーを増やして、企業経営や政治に女性の声をもっと反映させることは、大いに公益にかなっている。ところが、その解決策として提案される方法は、女性が男性のように振る舞うべきだという誤解に基づくことが実に多い。

「ほとんどの組織で男性がトップに立っているのは、男性のやり方が正しいからだ。だから女性も、男性のように行動すればいい」というわけだ。

 だが、このロジックでは、ほとんどのリーダー(圧倒的に男性が多い)の仕事ぶりがお粗末である事実を説明できない。筆者らが述べてきたように本当の問題は、能力のある女性が不足していることではなく、無能な男性の昇進を妨げる障害が少なすぎることだ。だから世の中には、自信過剰でナルシシストで、非倫理的なトップがあふれている。

 その結果、リーダーシップの有効性(優れたパフォーマンスに必要な要素)と、リーダーシップを発揮する機会(トップに上り詰めるために必要な要素)における性差は一致していない。

 実際、組織の上級管理職が男性ばかりなのは、男性がリーダーとして女性よりも優れた能力を持つからではないことは、研究により示されている。むしろ、メタ分析を含む多くの研究は、リーダーとしての能力に性差は存在しないか、むしろ女性のほうが高いことを示している。

 こうした事実を考えると、リーダーシップにおける性差を是正するためには、従来唱えられてきた方法を完全にひっくり返すことが理にかなっている。すなわち、女性が男性リーダー(その多くは無能だ)の振る舞いを真似るのではなく、一定以上の地位にある男性が、女性によく見られるリーダーとして有効な行動を取り入れるべきだ。そうすれば、優れたロールモデルが増えて、男女とも能力のある人材が昇進する道を開くだろう。