wildpixel/Getty Images

自分がどのような仕事に就きたいのか、どんなキャリアを歩みたいのかを考える際、「情熱に任せよ」というアドバイスをよく耳にする。しかし、自分にとっての適切なキャリアパスを見極めるうえでは、「何をするか」から「どう貢献するか」へと発想を転換するほうが効果的だと筆者は指摘する。


 人生はある意味、世の中にどう貢献するかによって決まる。

 そのため適切なキャリアパスを見極めるには、自分の性格、好きなこと、興味の対象から考えるよりも、単純に「何に貢献できるだろうか」と自問するほうが、得てしてよい結果につながる。

 この問いをきっかけに、最も大切な人々や、自分がいなくなった後まで残りそうな成果に、情熱が向く。すなわち、「何をするか」から「どう貢献するか」へと発想を切り替えるのだ。

 どう貢献するかを常に考えながら仕事をすると、モチベーションが上がり、意義も増す。ところが多くの人は相変わらず、「会社から何を期待されているのだろう」と他人事のように考えている。これでは自分のキャリアと奉仕する相手、両方にとって損失である。

 私たちは多くの仕事やそれが生み出す製品によって健康になるべきであるのに、実際には疲れ切っている。気の滅入る仕事をしていたのでは、完全に失業している場合よりも、さらに健康に悪いかもしれない。ともすれば現在の仕事に縛られているように感じ、会社を辞める以外に選択肢はないと思い込んでしまう。

 このため、仕事とはそもそも何であるかを問い直さなくてはならない。仕事とは、退屈な履歴書上の職務内容を足し合わせたよりも、はるかに大きなものである。

 キャリアとは、ただ与えられた任務をこなして給料を受け取るよりも、はるかに深い意味を持つ。生活の糧を得るために働くという発想を捨てて、「『他人の暮らしを具体的に改善する』というパーパスのために、どう働くか」を考える必要がある。