(5)はじめは、情報量の多いコミュニケーション手段を使う

 私たちは、よく知らない人や、上司や先輩とメッセージのやり取りをするとき、曖昧な状況を悪いほうに解釈しがちだ。

 リズが親しい友人のモリー宛に、「編集者へのあなたのメールはもっと上手な書きようがあったかもしれない」というメッセージを送ったとする。この場合、モリーは文面を額面通りに受け取るだろう。

 しかし、メッセージを送ってきたのが上司や新しい同僚だったりすれば、モリーは激しい不安に駆られかねない。そのメールの内容があまりにひどくて、二度と編集者にメールを送れないと思うかもしれない。

 はじめて一緒に仕事をする人と話すときは、ビデオ会議を使うことにより、相互の信頼を築きやすくなる。一般的に、お互いの表情を見ることができれば、言葉で表現できない情報が伝わり、雑談もしやすくなって、充実した人間関係がはぐくまれる。お互いのことがよくわかったあとは、もっとメールを多用してもよいだろう。

(6)できる限り、ビデオ会議を基本とする

 プロジェクトマネジメント用ソフトウェアを開発しているトレロ(Trello)では、チームの中に一人でも在宅勤務の人がいれば、ビデオ会議を用いることにしている。それにより、誰も排除されていないと思えるようにし、情報がしっかり共有されない危険を減らすのが狙いだ。

 研究によると、コミュニケーションの約65%は非言語的なものだという。相手の姿が見えなければ、表情や身振り手振りを通じて伝わる感情面の手掛かりをとらえられない。いつもビデオ会議を利用できると限らないが、可能なときは原則として利用するようにしよう。

(7)スラックのメッセージでは用件の緊急度を伝える

 スラックの堅苦しくない面は大きな魅力だが、デジタル・コミュニケーションの手段の中では飛び抜けて手軽に、あまり熟考していないメッセージを送れてしまうことも見落としてはならない。

 誰かに「これをざっと見てくれませんか」「この文書に意見をもらえませんか」とスラックで頼むのは、とても簡単だ。しかし、このようなメッセージは、相手の仕事を増やすことになる。スラックはリアルタイム性の強いコミュニケーション手段なので、相手はあなたの要望を緊急性の高いものと受け取り、すぐに対応しなくてはならないと感じやすい。

 時間を要する作業を求めるメッセージを送るときは、事前に「いま時間は大丈夫ですか」と聞くようにしよう。すぐに返事が必要でない場合は、「急がなくても結構です。時間があるときに力を貸してください」と伝えたほうがよい。相手が「いまは邪魔しないで」というモードのときは、それを尊重すべきだ。