(1)絵文字を使う(ただし慎重に)

 メッセージに絵文字を用いれば、言葉のトーンやニュアンス、気持ちを伝えやすくなる。リズが「遅刻しないでよ!」というメッセージに、ペロッと舌を出した表情の絵文字を追加すれば、メッセージを受け取ったモリーは、彼女が冗談を言っているのだとわかる。

 しかし、絵文字を多用しすぎると、(特にあまり親しくない相手にメッセージを送る場合は)プロフェッショナルらしくないという印象を与えかねない。相手が絵文字にどのような反応を示しそうか見当がつくまで、大量の絵文字を使うのは避けたほうがよい。

 大ざっぱに言えば、メールやスラックのメッセージに用いる絵文字は、1通につき1つまでにしよう。初めてやり取りする相手には、まったく用いないほうが無難だ。

(2)入力ミスが相手に与える「メッセージ」に気をつける

 入力ミスは、メッセージの送り手が送信ボタンを押したときに慌てていたり、興奮状態にあったり(あるいは、上司が部下に連絡する場合など、入力ミスを気にする必要がないと感じていたり)したことを浮き彫りにする。研究者のアンドリュー・ブロツキーの言葉を借りれば、入力ミスは感情の増幅剤だ。

 モリーがリズに怒りのメッセージを送ったとき、その文面に大量の入力ミスが含まれていたら、どうなるか。リズは、モリーが怒りに駆られて一挙にメッセージを書き上げて送信したと判断し、彼女が本当に怒っていると感じるだろう。

 慌てているときも、送信ボタンを押す前に、2分でよいので時間を割いて推敲しよう。できれば、送ろうとしている文章を音読してみるといい。そうすれば、目で読むだけでは見落としてしまうミスが見つかるかもしれない。

(3)メッセージの感情面も推敲する

 推敲の際に注意を払うべきなのは、入力ミスだけではない。

 オグルヴィ・グループのワールドワイド・チーフ・タレント・オフィサーを務めるブライアン・フェザーストンホーは、部下たちによく尋ねる問いがあるという。感情的な問題をメールでうまく処理できたことがあるか? イエスと答える人はまずいない。

 では、メールのやり取りで問題が感情的にこじれてしまったことは? こう尋ねると、「一斉に手が挙がる」という。

 送信ボタンを押す前に必ず読み直して、内容に誤解の余地がなく、意図した通りのトーンが伝わるか確認しよう。たとえば、「よい提案ですね。どうやってそれを草稿に盛り込むか相談しましょう」と言いたいときに、「話し合いましょう」というメッセージを送れば、相手を不必要に不安にさせかねない。

 1行だけのぶっきらぼうなメールやスラックメッセージは、パッシブ・アグレッシブという印象を与えがちだ。「その後どうなっていますか」とか「教えてください」というだけのメッセージを受け取った場合、自分だったらどう感じるか想像してみよう。

(4)短いセンテンスや単語1つだけのメッセージを送るときは、句読点がとりわけ大切だ

 ピリオドをつけて「Okay.」と返信すると、ピリオドなしの「Okay」よりも否定的なトーンになりかねない。ピリオドをつけると叙述が完結し、否定的な感情を強めてしまう。「オーケイです。異存ありません」ではなく、「これで話はおしまいです」というメッセージが伝わりかねないのだ。

 一方、メッセージの受け手としても注意すべきことがある。誰かと新しく連絡を取り合うようになったときは、その相手がどのように句読点を使う傾向があるかに注意を払おう。

 もしかすると、「Okay」のあとに必ずピリオドを打つ人もいるかもしれない。そうだとわかれば、その人の句読点の意味を深読みしすぎずに済むだろう。