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優れたリーダーは、コアバリュー(中核となる価値観)を理解して、それを周囲と共有している。このやり方は、働く親が子育てでリーダーシップを発揮するうえでも有用だ。ただ、多くの人が自分のコアバリューを理解していないし、最も身近なパートナーの価値観もわかっていない。本稿では、リーダーシップの原則を子育てに応用する方法を紹介する。


 コアバリュー(中核となる価値観)を理解して周囲と共有することは、有能なリーダーであるための基本的な資質だ。自分の価値観を理解して、明確に伝え、それに沿って行動するリーダーは、みずから積極的に取り組み、高いパフォーマンスを生んで、チームのコミットメントを鼓舞する。価値観を重視することは、価値をもたらすのだ。

 働く親が子育てをめぐるリーダーシップの難題に直面したときも、価値観を軸とするリーダーシップが有用だ。働く親として、いつ、どこに、どのように注意を向ければいいか、賢明な判断をしようと苦悩しながらも、立ち止まって自分の価値観を振り返る人は多くない。むしろ、たいていは無意識のうちに、社会や周囲の人の価値観を自分のものとしている。

 ソーシャルメディアは社会的比較の影響を増大させ、自分と向き合って自分を知ることを難しくする。しかし、自分の明確な価値観がなく、あるいは自分の価値観を周囲に伝えることができなければ、舵を失い、羅針盤を失ってしまう。

 自分の価値観を明確にして表現すると、自分が最も大切にしていることを、問題の大小にかかわらず意思決定の基礎として活用しやすくなる。私たちの研究によると、人生のあらゆる部分でコアバリューを明確にしている人は、ストレスが少なく、調和が取れて、家庭やコミュニティでパフォーマンスが向上する。