人的リソースを最大限に活用することで
エンジニアの増員を1000人分抑制

 サービスCRMによってもたらされる業務改革の、さらに大きな効果を示唆するのは春原氏だ。それが顕著に表れるのは、新規受注した半導体製造装置を顧客先に納入するスタートアップと呼ばれる作業である。

 単にスタートアップといっても半導体製造装置のような特殊な装置の場合、その工程は装置の据え付けから電源やガス配管などファシリティーの整備、調整、最終的なプロセスチェックにいたるまで多岐にわたる工程があり、加えて非常に高度な熟練スキルを要する。それぞれの工程ごとに専門的なスキルをもったエンジニアによるチームを編成し、1カ月から数カ月に及ぶ作業になるという。こうした半導体製造装置のスタートアップ作業が、現在は全世界で年間4000台以上も行われているのである。しかも、顧客側の事情によってスケジュールを変更せざるを得ないケースも日常茶飯事に起こる。

 そうした中で、どんなスキルを持つ、どのエンジニアを、いつ、どの国に向かわせることが可能なのか、数千人レベルで管理しなければならないのだ。従来はPCと電話とメールで常にてんてこ舞いになって行っていたスケジュール調整を、サービスCRMでは既存のタレントマネジメントシステムと連携しながら簡単に行えるようになる。このサービスCRMと、併せて実施するオペレーションの改善や業務改革によって、最適なタイミングで最適な人的リソースを現場に送り込むことが可能になる。

「結果として、スタートアップ作業に加え、すべての作業の効率を改善することによりフィールドエンジニアの人的リソースの最適配置が可能となります。現状で約3200人いるフィールドエンジニアを、このままでは3年後には5000人以上に増員しなければ対応できなくなると考えていました。これを、サービスCRMの適用と業務改革を進めることによって、4000人程度に抑えられると見込んでいます」と春原氏は語る。

「私たちが目指すのは、お客様とのWin-Winの関係構築です」と春原氏。先述のTELeMetrics™を活用した予兆保全を含めたサービスにおいて、契約事項や、実施した作業および顧客からのフィードバック、コストなどあらゆる情報をサービスCRMに反映することにより、顧客の信頼を獲得するとともに、収益を正確に可視化し、業務改革を進めることでフィールドソリューション事業の継続的な成長を図っていく考えだ。

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