バーチャル会議について聞かせてください。ベストプラクティスには、どんなものがありますか? 目的を明確にし、アジェンダをシェアし、参加者に意見を聞かれる心構えをさせるといった、一般的な事項以外のアドバイスを教えてください。

 まず、基本的なルールを明確にする必要があります。たとえば、「みんな、気持ちよく会議をするために、スマホのスイッチを切ろう。メールをチェックしたり、マルチタスキングしたりもなしだ」と声をかける。

 物理的に可能であるなら、ビデオ会議を強く推奨します。お互いの顔を見られるのと、そうでないのとでは、大きな違いがあります。そのうえで、みんなが基本的なルールに従ってくれることを信頼する必要がある。

 第2に、オフィスで雑談する機会がなくなり、みんな在宅勤務に馴染もうとしているところなので、バーチャル会議の最初の6~7分は雑談に当てるといいでしょう。

 いきなり本題に入らないこと。「みんな、どうしてる?」と声をかけるといいと思います。参加者の中で一番の新人か、職層が一番下の人から順番に声をかける。自分の近況もシェアして、模範を示すことも大切です。

 そのうえで、その日の会議のポイントを伝え、ここでも参加者に期待する態度の模範を示しましょう。こうしたことは、バーチャルであれ、対面であれ、ズームやスカイプ・フォー・ビジネスといったツールを使うのであれ、変わりません。

 第3に、バーチャル会議が終わったら、参加者から出た意見や決定事項を確認するコミュニケーションを取りましょう。たとえば、あるトピックについてビデオ会議をしたら、メールかスラックのメッセージでフォローアップをすること。さまざまな媒体を使って、ディスカッションを継続する手段はたくさんあるはずです。

 対面でないとき、非常に複雑あるいは感情的な会話を促すには、どうすればいいのでしょうか?

 その種のトピックは、1つか2つに限定することです。なぜなら、会議後に対面でフォローするチャンスがないからです。それだけに、何を、いつ、どのように話題にするかは、よく考える必要があります。

 とはいえ、議論になりそうなトピックは、何がなんでも避けたほうがいいというわけではありません。議論を戦わせることは、チームの思考をシャープにするうえで、とても役に立ちます。

 バーチャル会議では心理的安全性を感じられないので、参加者が意見を言わないときがあります。その際は、マネジャーが小さな議論の種をまいたり、模範を示したりすることができるでしょう。

 もちろんそのトピックは、常に業務やタスクやプロセスに関するものあること。個人をターゲットにしては絶対にいけません。

 託児所や学校が閉鎖になっているいま、子育てについてはどのように話題にすればいいのですか?

 リーダーは、このトピックについて話す準備をしておくべきだし、部下たちがこの問題を解決するのを助けるべきです。在宅勤務によって突然、仕事と家庭の境界線が曖昧になったのです。マネジャーは、自分のチームをサポートするスキルを身につけ、方針を練る必要があります。

 たとえば、スタッフが仕事をする時間を、これまでよりも柔軟に認める。12時に昼食をとる必要はないし、午後2時に犬の散歩に行ってもいい。もっと流動的な仕事のやり方が可能なのです。マネジャーはただ、部下たちがベストを尽くして、仕事をやり遂げてくれると信頼すべきです。