この状況に社員が対応できるように、経営幹部や管理職ができることは何ですか?

 まず、環境を整えてあげることです。

 必要な技術的環境が整っているか。ノートPCを持っているか。そのPCで会社のシステムに簡単にアクセスできるか。仕事や電話会議に必要なソフトウェアを持っているか。ノートPCやモバイル機器を持っていない社員には、どう対応するか。社員が必要なリソースにアクセスできるようにするには、どうすればいいか。

 マネジャーは、直属の部下たちが必要なインフラやシステムに完全にアクセスできて、誰一人として自分が取り残された気分にならないよう、非常に迅速に動く必要があります。

 リモートワークに慣れていない人たちが、心の準備をするためにすべきことは? 

 日課をつくって、1日を規律正しく管理することでしょう。「始業時間」と「終業時間」を決めること。リズムをつくる。シャワーを浴びて、服を着替える。仕事に行くときのような服装である必要はありません。とにかく着替えることが重要です。それから仕事に取り掛かること。

 ふだんは活発に動き回っている人なら、それを取り入れるといいでしょう。外向的で、いつもいろいろな人と話したり、コラボレーションをしたりしている人なら、それを続けること。

 どうすれば寂しいとか孤立しているような気持ちにならず、健康的で、生産的で、元気な自分を維持できるか自問しましょう。そうした環境を自分でつくることが大切です。

 もしかすると「在宅勤務は意外と楽しい」と思うかもしれません。好きな音楽をかけて仕事ができるし、自分の時間を柔軟に調整できる。だから、悲観することはないのです。

 ただ、管理職の場合は、スタッフがどうしているか声をかける必要があります。きちんと環境が整っているかだけでなく、規律正しく1日を過ごしていて、仲間と連絡し合っているかを確認しましょう。「突然の変化だが、何か助けが必要だったらいつでも言ってほしい」などと声をかけるといいと思います。

 そうした声がけは、どういった方法ですればいいのですか? グループで? それとも個人ベースで? 電話会議か音声でのチャットでしょうか?

 まず、これまでにない状況について、グループで話をすべきです。「やあ、みんな、いままでとはすっかり違うな。いつまでこの状態が続くかわからないけど、みんなが必要な環境はそろっていると思える態勢をつくりたい」とスタートするといいでしょう。

 それからチームをつくって、とりあえず新しい仕事のやり方を始めてみること。そのうえで、どのような形で、どのくらい頻繁にコミュニケーションを取るのがいいか判断するといいでしょう。

 電話を使うか、スラックやジャイブやヤマーを使うか。こうしたソーシャルメディアをまったく使っていないなら、使うべきか。自分のチームにとって一番いいコラボレーション方法はどういったものか。マネジャーは、スタッフがリモートワークに慣れて、うまくやれるという自信を持てるよう支援する必要があります。

 こうしたことが片付いたら、少なくとも週に1度はミーティングを開きましょう。リモートワークでは、頻繁にコンタクトを取ることは大いに結構です。オンラインミーティングに慣れたら、それを続けましょう。むしろ、スタッフ間のコミュニケーションは増えるはずです。新人や重要プロジェクトのスタッフ、それに頻繁なやり取りが必要なスタッフは、1対1のミーティングを追加する必要があるでしょう。

 また、楽しいことは、バーチャルでもできることを覚えておきたい。終業後の軽い一杯や、コーヒー休憩、ランチはネット越しでもできます。それは仕事仲間とのつながりを維持する助けになるでしょう。

 バーチャルなチーム作業が、対面のチーム作業とまったく同じになりうることを示す研究は、たっぷりあります。重要なのは規律です。