●小さな変化から始めて、やがて、まとまった時間を

 全然、時間がないと感じている人は、ごく小さな変化から始めて、自分のための定期的な時間をひねり出そう。たとえば、1日の始まりの5分から10分間、ストレッチをする、祈る、瞑想する、何か自分が中心になることをする、などだ。昼食時に10分間、読書するのでもいい。午後、心身共にリフレッシュするために、短い散歩をするのもいいだろう。

 私はスケジュールがきついときは、5分間、ただ通りを歩いて戻ってくる。そのように、ほんの少し外で体を動かすだけでも、メンタルヘルスは大いに改善する。1日の中で、ほんの5分から10分間、自分を養うためのささやかな活動の時間を見つけてほしい。メールの返信も皿洗いも、いますぐでなくていい。1日の中で心から満足できる休憩を取ることで、夜に放心状態にならずにすむ。

 ごく小刻みな休憩を増やすうちに、もっとまとまった時間を、セルフケアのためにひねり出せることに気がつくだろう。

 決めたことを守るために、第三者を巻き込む必要があるかもしれない。たとえば、トレーナーと一緒にトレーニングをする、エクササイズのクラスに申し込む、チームに入る、友人と会う計画を立てる、読書クラブに入会する、などだ。自分への積極的な投資を強化する活動は、誰かと一緒に行うことによって、自分のニーズを後回しにしたくなったときでも、やり抜くことができる。

 ●特別なチャンスを見つける

 たいていは、日々の小刻みなセルフケアに投資することになるだろう。だが、時には、もっとまとまった充電の時間をとるチャンスがあるかもしれない。そんなチャンスが巡ってきたら、ぜひ活かそう。

 子どもの世話を喜んで引き受けてくれる家族がいるなら、時々、週末の短い休暇を取ることを考えてみよう。出張のついでに、1日延長して、リフレッシュの時間を持つのもいい。YMCAや教会などのペアレンツ・ナイト・アウトを探すのもいい。少額の料金で(時には無料で)、子どもは他の子どもたちと楽しく遊べるし、親はひと休みできる。何日か在宅勤務をすれば、通勤しなくていいし、家で一人の時間を持てる。

 こうしたチャンスを活かせば、「全然、休めない」と感じなくなり、新たなエネルギーに満たされて、家族に対する務めに戻ることができるだろう。

 ●配偶者やパートナーをサポートする

 配偶者やパートナーがいる人は、お互いが充電の時間が持てるように協力しよう。それぞれがオフをとれるようにすれば、どちらかが子育てでバーンアウトするのを回避できる。そうすることで、よりよい子育てができるだけでなく、より幸せで健全な関係を築くことができるだろう。

 私のコーチングのクライアントたちは、配偶者やパートナーといろいろな形で協力しながら、子どもの面倒を見て、それぞれが特別な休みを取れるようにしている。

 あるクライアントは、月曜の夜にバンドの練習をし、水曜の夜には彼の妻が乗馬のレッスンを受けていた。あるカップルは、それぞれが別の夜に自分の友人たちと過ごすことにしていて、妻は週1回、女性同士で集まり、夫も週1回、男性同士で集まっていた。別のカップルは、朝の家事を交替で担当し、それぞれが早めに出社したりトレーニングに行ったりしていた。週末に数時間、ベビーシッターを雇い、子どもの世話から解放されて、二人の時間を持ったり、個人的な用事をすませたりするカップルもいた。

 子どもと過ごす時間をもっと増やすことはできるだろうか。もちろん、できる。でも、お子さんの子ども時代を、あなたが始終、イライラしたり怒ったりして過ごしたら、あなたは、あとから振り返ったときに後悔しないだろうか。

 言うまでもないだろう。あなたが喜びにあふれていて、本当の自分とつながっていることを、子どもは望んでいるし、必要としている。それによって、あなたは喜びをもって子どもとつながることができる。

 自分に自分をケアする時間を許可しよう。そうすれば、もっとよく子どもをケアできるようになるだろう。


HBR.org原文:Working Parents, Give Yourself Permission to Recharge, February 24, 2020.


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