(1)映像を使う

 全員が一堂に会していることが感じられるように、電話会議ではなくビデオ会議を行う。ズームやスカイプ、ゴートゥーミーティング(GoToMeeting)といったシステムを利用すれば、顔の見える会話ができ、出席者の参加意識が持続する。

(2)とはいえ、音声のみの参加も可能にする

 ビデオ会議は非常に効果的だが、しっかりとしたインターネット接続が必要だ。出席者が常にそのような環境にいるとは限らないため、電話でも参加できるようにするが、あくまでビデオファーストが新常識であることを明確にしておこう。

(3)事前にシステムをテストする

 会議が始まってからソフトが足りずにダウンロードしたり、映像を映すのに手間取ったりして、会議の開始が15分遅れることほど、勢いが削がれることはない。ウェブ会議に先立って、出席者全員が接続テストを行い、よく利用する機能が使えることを確認しておこう。サプライヤーや顧客と会議をするには、別のシステムやアプリを覚える必要が出てくる場合もある。

(4)顔が見えるようにする

 互いの表情やボディランゲージが見えると、ビデオ会議はより効果的である。ウェブカメラの近くに座ってもらい、顔を突き合わせた会議のような近い距離感を再現しよう。

(5)会議の基本に従う

 会議の前に明確な目的を設定し、必要に応じて資料を事前配布する。会議はアジェンダに従って進行し、グラウンドルールを決め、途中で休憩を取り、会議後の実施項目や次のステップ(日程と責任分担を含め)を議事ごとに、および会議の最後に明確に定める。

(6)プレゼンテーションに時間をかけない

 顔を合わせた会議での長いプレゼンは悪だが、それにも増して最悪なのがウェブ会議での長時間のプレゼンだ。会議は議論をする場であり、背景情報は事前に提供しておくのが正しい。もしプレゼンが必要なら、画面を共有し、画面に沿って話を進め、参加者が共通認識を得られるようにする。しかし、あくまで対話を優先し、互いが見える時間を最大化すること。

(7)アイスブレーカーを取り入れる

 これが好きだという人はあまりいないだろうが、使える限りのツールを用いて、参加者の距離を縮めることが重要だ。また、参加者の友人や親戚の中にウイルスと戦っている人がいれば、それを知ることが重要なので、何らかの「様子伺い」を実践する。

(8)進行役を決める

 ウェブ会議は、対面会議よりも仕切るのが難しい。進行役を一人決めて、それ以外のメンバーが議事に集中できるようにするとよいだろう。議題によっては、総意を汲むために投票を行うという判断もできる。使用中の会議システムに関する基礎的な質問に答えるのも、進行役の務めだ。

(9)発言を求める

 ウェブ会議の進行で難しいのは、掛け合いができない中で、皆に参加してもらわねばならないことだ。これを促すために、定期的に指名して発言を求めることをお勧めしたい。最終決定を下す前に、全員から順番に意見を求めるくらいしてもよい。「挙手」機能があるシステムもある。この機能があれば進行役は、内気な出席者の意見を排除するリスクなしに会議を終了できる。

(10)リアルタイムでフィードバックを得る

 ウェブ会議では、視覚的なサインが読み取りにくい。そのため質の高いインプットを集め、処理することがとりわけ難しい。ポールエブリウェア(Poll Everywhere)のような電話ベースのアンケートツールを使って、特定の議事に対する出席者の反応をリアルタイムで集めるとよい。議論を邪魔しないように、ビデオ会議とは別に投票やコメントを受け付け中の状態にしておく。操作方法の説明や練習は必要だが、すぐに要領が掴めるし、手間をかける価値はある。

(11)難しい問題も尻込みせずに挑む

 ウェブ会議は経験を通して学習するものだ。慣れてくると、驚くほど「使える」ことに気づくだろう。手強い問題は対面会議ができるようになるまで待つべきだ、と思われがちだが、その選択肢はないかもしれない。議論になりそうな議題だからといって、敬遠することはない。

(12)出社している間に1、2回練習しておく

 直近のスタッフミーティングをウェブ会議で行おう。幹部もアシストなしで、自分の居室から接続してみる。会議終了後に集まり、やってみた結果を話し合う。うまくいった点と、うまくいかなかった点は何か。ウェブ会議で対面会議と同等の生産性を上げるには、何を改善すべきか。

 今後数週間、同じ場所で一緒に仕事ができなくなることが、企業にとって大きなチャレンジになる可能性がある。チームにウェブ会議を効果的に行う方法を知ってもらうことが必要だろう。いまのわずかな投資と準備が、「そのとき」に大きな違いを生むはずだ。


HBR.org原文:What It Takes to Run a Great Virtual Meeting, March 05, 2020.


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