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男は仕事をして女は家庭を守るという価値観は崩れ始め、夫婦共稼ぎが一般的になっている。家庭も仕事も円滑に回す苦労は男女ともに変わらないはずだが、筆者らの調査によると、女性のほうが男性よりもその責任意識が強く、家でも職場でも配偶者や同僚の精神的サポートを積極的に行うことが判明した。この固定化された性役割を解消して、夫婦双方が効果的にサポートし合う平等な関係に変わるには、アクティブリスニングの実践から始めるべきだという。


 欧米ではいま、男性が大黒柱となって働くよりも、夫婦共稼ぎのほうが一般的になっている。男女ともに、もはや一つの役割だけを担っているわけではない。どちらも仕事を持ち、育児や介護も行う。

 難しいのは、仕事でも家庭でも最適なパフォーマンスを維持することだ。それぞれの決まった仕事は上手にこなせても、緊急、必須、明確でない仕事や家事は、なおざりにされやすいものだ。

 たとえば、夫婦のどちらかが仕事を早めに切り上げ、学校に子どもを迎えに行く。ところが疲れ果て、その晩遅くに食事の支度をしながら、配偶者の話を聞く余力がなかった。ある人は、仕事の報告書の締め切りには間に合ったが、ハッピーアワーには間に合わず、家のことをやりに帰らなければならないため、せっかく同僚と飲めるチャンスを逃した。

 言い方を換えれば、複数の役割を果たそうとすると、人間関係にしわ寄せがいく。何でもできる人はいないからだ。

 それとも、できるのだろうか?それを探るために、我々は以下の解明すべき課題に沿って、2つの研究を実施した。

「仕事や家庭の負担とそこで受けたサポートの量は、配偶者や同僚へのサポートの量にどのように影響するのか。それは、家族やチームの人間関係にどのように影響するのか」