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リーダーの成功を妨げる要因の一つは「エゴ」である。自分のエゴが脅かされると、いつまでも過去の決断にしがみついたり、否定的なフィードバックに感情的な対応をしたりしてしまう。筆者は、エゴを超越するうえでマインドフルネス瞑想が有効だという。本稿では、それを実現する4つの方法を示す。


 多くのリーダーの成功(すなわち企業の成功)を妨げるものの一つは、その人のエゴである。リーダーシップの専門家のジム・コリンズは、偉大な企業を持続させる要因について画期的な研究を行い、比較事例の3分の2で「途方もないエゴの存在が、企業を消滅させたり凡庸に留まらせたりしている」ことを発見した。

 幸いなことに、それを防ぐのにマインドフルネスという手段がある。実際、私は何百人もの管理職に瞑想を教えるうちに、リーダーにとって最も価値ある(そしてほとんど認識されていない)メリットは、エゴを超越する能力だとわかってきた。

 エゴの自己防衛的な傾向は、大きな代価を伴う。エゴが脅かされると、いつまでも過去の決断にしがみついたり、チームや顧客からの否定的なフィードバックに自己防衛的に反応したり「言い逃れ」したりし、理性的になる必要があるときに感情的になったりする。

 世界屈指のヘッジファンドの創業者レイ・ダリオは著書『PRINCIPLES』で、「エゴの壁」について言及し、「自分の失敗や弱さを受け入れにくくする意識下の防衛メカニズム」と定義している。そして、彼の成功に最も貢献したものとして、瞑想を挙げている。マインドフルネス瞑想はエゴの解毒剤になるからだ。

 瞑想は、ハーバード大学の神経科学の研究者が「自己超越」体験と呼ぶ状態をつくり出す。瞑想をすると、他者から切り離された不変の自己なるものは存在せず、自分は全体の一部であることに気づく。怪しげなエセ科学のように聞こえるかもしれないが、こうした体験はリーダーにとって、物事をより客観的にとらえ、より深い関係を築けるようになるという大きなメリットがある。