●予習をする

 その会社の文化が新しいアイデアを積極的に受け入れるかどうか、あらかじめ知っておくことは重要だ。会社や創設者は、インクルージョンや偏見のない精神で知られているか。あるいは、緩慢で時代にそぐわない考えの持ち主か。経営幹部はオープンなコミュニケーションとイノベーションを奨励しているか。

 グラスドアやリンクトイン、ツイッター、フェイスブック、レディットなど、インターネットの情報も調べてみよう。社内に知り合いがいるなら、「この会社のどんなところ好きか?」「どんな分野が改善できそうか?」など、自由な回答を引き出すような質問をする。組織内部の雰囲気を感じ取れるかもしれない。

 ●考える時間をつくる

 面接中に、少し考えたいと思う発言や質問をされたときは、すぐに答えなければならないという衝動を抑えること。一呼吸置いて考えをまとめてから、落ち着いて答える。その時間を稼ぐために、たとえば「興味深い視点ですね。少し考えさせてください」と言う。

 このような発言は、あなたがクリティカルに考えて問題解決を意識できることを示唆する。間を埋めようと、思いついたことをそのまま口にするのではなく、より綿密に組み立てた発言ができるだろう。

 ●率直に話したいと申し出る

 自分よりも力のある相手に異議を唱えるときは、相手に心構えをしてもらうことも効果的だ。反論したいと思ったら、まず、違う視点から話す許可を求めるといい。たとえば、「私は違う見方をします。説明してもいいですか?」と言う。

 このような会話の導入は、2つの意味で効果がある。まず、面接官が「間違っている」ことにならない。「私はそう思いません」と断言すると、面接官は自己防衛に走り、会話が閉ざされる。一方で、「私は違う見方をします」と言えば、議論がその先へと広がりやすい。

 次に、このような問いかけは面接官の好奇心をそそる。あなたの意見を押しつけるのではなく、あなたの意見について考えてみようと相手に思わせるのだ。

 ●自分の直感を信じる

 面接では自分の直感を信じること。面接官に同意しない発言が受け入れられなかったと感じたら、黙っていたいと思うかもしれない。面接で自分がどんなふうに感じたか、あとでじっくり振り返ろう。ワクワクして自信を感じたか。打ちのめされたと感じ、精神的に疲弊したか。これらの感情は、その会社で働くことがどのような経験になるかという、よい目安になる

 面接官に異議を唱えたときに、あなたはどのくらい安心感を覚えただろうか。会社の人たちは変化に柔軟そうか。反対意見は歓迎されそうか。

 面接で違和感を覚えたなら、自分の意見が無視された、耳を傾けてもらえなかったと思うなら、その直感を信じる。自分がないがしろにされるような立場を受け入れるべきだと、無理に納得する必要はない。

 面接で反対意見を述べて歓迎されなかったのなら、その会社に入ったあとも歓迎されることはないだろう。そこで働くつもりはないと決めたら、メールなどを通じて、面接の機会を与えてもらった感謝を伝えて、丁重に断る。

 もし可能であれば、辞退する理由を説明してもいいだろう。慎重に言葉を選んで、自分のキャリアの目標に合う環境と挑戦を探したいから、今回のポストは自分にふさわしくないと、真摯に伝える。不誠実だと思われそうなことを言ったり、いきなり音信不通になったりするより、明確かつ真剣に断るほうが、はるかに好ましい。すべてを断ち切る必要はない。

 面接は双方向のやり取りだ。面接官はあなたが欲しいもの(仕事)を、あなたは彼らが必要としているもの(スキルと専門性)を、それぞれ持っている。あなたが自分の本当の意見を伝えれば、互いに相手から何が得られるかを理解しやすくなる。


HBR.org原文:How to Tactfully Disagree in a Job Interview, November 25,2019.

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キャロライン・ストークス(Caroline Stokes)
FORWARD(フォワード)創業者。同社はグローバルなイノベーションを率いるエグゼクティブを対象としたヘッドハンティングとコーチングを手がける。Emotionally Intelligent Recruiter Podcastのホストで、近著にElephants Before Unicorns(未訳)がある。