新たな形の改革に踏み出せた理由とは

海津 ここまで、御社のトップダウンでもボトムアップでもない「一人ひとりが主役の全社改革」のアプローチと、その具体的な取り組み方についてお伺いしました。

どうして、御社では、このような「人」に焦点を絞った全社改革を推進できているのでしょうか?

多くの会社は現場発・社員主体の改革を望んでいるにもかかわらず、踏み出す勇気が持てずにちゅうちょしているように感じます。御社が今回の全社的な改革に踏み出せた覚悟、その勇気は、どこから来ているのでしょうか?

公文教育研究会
未来創造事務局 担当部長
河村功介

2000年公文教育研究会入社。北九州事務局を経て、人材開発、ブランド戦略に携わり、経済産業省に出向。その後、社長室、日本統括室を経て、18年2月より現職。日本国内の公文式教室事業の中期計画「未来創造2025」のPJリーダーを担当。

河村 大きく3つの点があると感じています。1つ目は、公文の理念にある「個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばす」というのは、子どもに限ったものではなく、社員や指導者はもちろん、あらゆる人に対してのものだと考えていることです。

 この理念の下、社員、指導者一人ひとりの成長の総和によって、成果を出していくとの基本的な考えが根底にあるのは大きいと思います。

 2つ目は、初めて意見公募をしたときに、具体的な意見の内容にはさまざまなものがありましたが、公文への思いや目指す方向性には、ずれがなかったこと。このやり方で進めていけるという勇気になりました。

 3つ目は、迷いなく「一人ひとりが主役」の策定・実行プロセスに取り組めるのは、先ほどの未来創造実現タスクの件のように、経営からの強い後押しがあってこそです。

海津 河村さんが「未来創造」プロジェクトのリーダーで、取締役も、また執行役員の海野さんもメンバーですよね。全社的な改革のプロジェクトに次世代を担う若手を抜てきする体制をつくった勇気もすごいものがあると思います。

海野 全ての社員に、未来を創造するというこの全社改革の場で「自ら考え、自ら作る」、何かしらの「一人ひとりが主役」の経験を体験してもらいたいという思いを持っています。