●ゴールを達成するための代替手段を見出す

 私は修士課程の修了後に、博士号を取って研究職としてのキャリアを築こうと決心した。ところが、博士課程プログラムに出願したすべての大学院から不合格通知が届き、絶望のどん底に突き落とされた。

 これで教育者になる夢は断たれたと思った。だが4年足らずのうちに、自分のネットワークを使って地元の有名大学での非常勤講師になることができ、10年も経たないうちにエグゼクティブ教育プログラムで教え始めた。

 あなたのゴールが何であれ、それを達成する道は一つではなく、代わりに選んだ道が目標としていた道以上とは言わないまでも、同等によいはずだ。次のような質問を自分に投げかけてみよう。

・ライバル会社で同じような求職はないか(コカ・コーラでマーケティング部門に採用されなくても、ペプシコに採用されるかもしれない)。

・やりたい仕事の周辺に、自分に合いそうな職はないか(セールスやコミュニケーション、代理店担当部門での仕事を受け入れる気があるか)。

・あなたが職を得られるかもしれないベンダーやサプライヤー、関連企業は存在するか(あなたが行きたい会社のためにメディアバイイング〔媒体購入]を取り扱う、広告代理店での仕事に就けるかもしれない)。

・あなたが働ける可能性のある「フィーダー(人材供給源)」のような仕事は存在するか(あなたがやりたい仕事に実際に携わっている人たちのリンクトインのプロフィールを吟味するといい。彼らはどんなキャリアパスをたどってきただろうか。彼らが現職に就く前にしていた仕事に、自分も就けるかどうかを考える)。

 ●あなたの存在が常に、その会社の視野に入る方法を見つける

 実は、新しくエグゼクティブの座に就いた人の半分近くが、期待通りいかなかった、あるいは完全に失敗だったと2年以内に判断されている。つまり、最初にその職に就いた人が辞職することを選ぶか、または辞職させられる可能性があるのだ。

 早い時期から活動を始めることは可能だ。不採用通知を受け取ったときに、面接の機会を得られたことを感謝する手紙を書いて、その会社に興味を持ち続けていると知らせよう。あなたに向いているかもしれないと会社側が思う別の職に空きが出たら話に応じる、と書き添えることも可能だ。

 また、その組織に関するニュースを収集するために(新しい事業所を開いたり、新しい地域に進出したりする場合、新たな人材が必要になる可能性がある)グーグルアラートを設定することもできる。リンクトインで採用関連の新情報に目を光らせたり、採用担当マネジャーとのつながりをそれとなく保つ方法を見つけたりするのもいい。

 たとえば、面接で出てきた話やリンクトインのプロフィール情報から、その人が特定の職能団体の会員であることがわかるかもしれない。その会社に入りたくてつながりを維持したければ、労力のいることではあるが、当該団体のイベントに定期的に参加するように心がけて、ざっくばらんな自然の会話をする機会を得る。そうすれば半年後であれ3年後であれ、別の職に空きが出た場合に、そのマネジャーはあなたに関する鮮明な記憶があり、候補者の列の一番前に立てるだろう。

 完璧だと思われる仕事のチャンスがめぐってくると過度に期待してしまい、それが実現しなかったとき、ある程度がっかりするのは自然なことだ。しかし上記に挙げたような戦略に従えば、不採用になった経験をいっそう素晴らしいチャンスに変換することができる。


HBR.org原文:You Didn't Land Your Dream Job. Now What? October 24, 2019.

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ドリー・クラーク(Dorie Clark)
マーケティング戦略のコンサルタント、講演家。デューク大学フュークア・スクール・オブ・ビジネスでも教鞭を執る。著書にEntrepreneurial YouReinventing YouStand Out(いずれも未訳)がある。無料の自己診断プログラムRecognized Expertも受けられる。