●古いやり方に疑問を抱き、新しい解決策を見つける

 あなたは会社が直面している問題について、異なるアプローチを考えているかもしれない。新しい課題に創造的な方法で取り組もうとしているかもしれない。進歩的な会社ではどのような考えも受け入れられるだろうが、過去の努力を尊重して謙虚に提案した考えは、特に歓迎される。難しい問題に革新的な解決策を提案するときは、周囲と広く共有して、あなたが果たすべき貢献を明確にしよう。「既存のプロセスに異議を唱えて、違う解決策の可能性を提言する人は目に留まる」と、デイブは言う。「私たちの会社では、そのような人の周りに人が集まる。会社も彼らに、より大きな責任を与える。自分から頼むまでもない」

 ●コミュニケーション能力を常に磨く

 チームの中で最も洗練された人になる必要はないが、他人と交流する際は思慮を忘れないこと。プレゼンに臨むときや、グループのプロジェクトに取り組むとき、上司と込み入った話をするときは、誰に話をするのかを事前に把握して、相手にふさわしいコミュニケーションの準備をすることが重要だ。

 相手や状況によって、反応は異なるだろう。順応する力を磨き、その場で調整できるようにする。たとえば、プレゼンでは自信を強調したくても、同僚と仕事をするときは、より謙虚になりたいだろう。上司に対し、積極的に自分の好奇心を示したい場合もあれば、データで主張を裏づけながら説明したいときもある。相手の反応や理解を確かめながら、相手が何を求めているのかを把握することは、どのような場面でも役に立つ。

 ●社内全体でさまざまな人と関係を築く

 自分のオフィスがあるフロアを出て、組織内の重要なプレイヤーと関係を築き、協力する機会を求めよう。関係ができれば、仲間内だけだったネットワークが広がり、あなたの存在感と影響力が広がる

「優秀なリーダーは、何かを頼まれるまで待つのではなく、より頼まれやすい場所や状況にみずから出ていく」と、チャックは言う。部門の枠を超えて協力して仕事をすれば、ふさわしい理由であなたの名前が広まるだろう。

 ●組織の価値観と目的に従う

 組織は目的と価値観をステートメントとして掲げ、従業員が求められていることと、求められていないことを伝える。価値観は、組織がスタッフだけでなく、リーダーにも求めていることを代弁する。力強いリーダーは、チームの価値観を理解して、それを体現し、ほかの人々にもそれを守るように促す。

「認めてもらおうと、誰よりも声高に主張したり、誰よりも長く働いたりする必要はない」と、デイブは言う。「組織の価値観と倫理観を体現して、組織の目的とともに進む人が、自分についてくる人々を鼓舞できる」

 会社の目的と価値観へのコミットメントを示す最善の方法は、それについて語ることだ。たとえば、組織の価値観にかなう振る舞いをした同僚を会議で称賛する。自分のプロジェクトについて議論する際は、会社の基本的な目的をどのように反映しているかを強調する。このような機会を通じて、「私はみんなに注意を払っている、私たちが素晴らしい仕事をしているとわかっている」と、周囲に伝えよう。

 ●みずから手を挙げる

 自分のスキルと才能を発揮する機会を求めることを、ためらう必要はない。強弁しすぎない、同じ質問を何回も繰り返さないなど、超えるべきではない一線はもちろんあるが、イニシアチブを示すことは素晴らしいことだ。

 自分が会社の役に立ち、戦略的なイニシアチブを進めることができるという自信がある分野なら、参加したいと手を挙げよう。自分が価値のある貢献ができると思う理由や、その機会から自分が得られるものを説明する。

 あなたの上司とその上司は、あなたが最大の力を発揮できる場所で働かせたいのだ。それがどのような場所かを自ら明らかにしたり、その機会をみずから申し出たりしてもいいときがある。

 認められるための近道はない。近道があったとしても、焦ったところで、仕事を遂行するために必要なスキルが間に合わないかもしれない。

 しかし、ここで説明した10の分野を意識して、熱意と忍耐を持って取り組み、輝かしいキャリアを歩むためにはある程度の時間がかかることを受け入れれば、適切な方向に進み続けることができ、次の機会が来たときには準備ができているはずだ。


HBR.org原文:How to Get Noticed by Your Boss's Boss, October 14, 2019.

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メリッサ・ラフォーニ(Melissa Raffoni)
CEOのQOLを公私ともに向上させ、その高い目標の実現をサポートする少数精鋭のコンサルティング会社ラフォーニ・グループのCEO。CEOのリーダーシップ、実行力、戦略、影響力、求心力などの領域におけるソートリーダー(思想的指導者)として定評がある。