そこで同社では、オープンソースのPLMソフトウェアパッケージ「Aras Innovator」を基盤とし、ザイオネックスが開発したアドオンソリューション「Dynamic Task Manager(DTM)」を活用したプラットフォームを構築することにした。DTMは製品の企画から設計・開発、試作・量産までのプロジェクトの計画と実績、成果物、さらにはオペレーションを管理できるソリューションである。

 この重工メーカーではPMや開発リーダーが顧客企業からの引き合いを元に、プロジェクト情報とその計画をDTMに登録し、作業負荷を確認した上で要員を割り当て、計画案を作成。その計画案を顧客企業と協議して確定した後、作業担当者には日次で作業内容を通知、担当者が作業実績を登録することで、PMは進捗状況をタイムリーに把握できるようになった。この仕組みにより、頻繁なメールのやりとりがなくなり、管理工数の削減とマイルストーン順守率向上を実現できた。

中堅・中小企業にとっても
最適のソリューション

 もう一つは、デジタル複合機を主力製品とするメーカーの事例だ。このメーカーのアジア地域の販売会社では、表計算ソフトを使って販売計画の立案や発注計画の管理を行っていた。このため、本社が販売計画や在庫金額を迅速に把握することが困難だった上、アジア販社側は事業拠点と品目数の拡大に伴って、PSI(生産・販売・在庫)の計画精度が上がらないという課題を抱えていた。

 これらの課題を解決するために、このメーカーではザイオネックスのSCMソリューション「T3(ティーキューブ)シリーズ」を活用することにした。

 このメーカーは、第1ステップとしてグローバルでのPSIの見える化、第2ステップとして、アジア地域の主要販社の販売計画立案と発注計画機能を構築した。その結果、会社全体の販売状況や在庫推移を数量ベース・金額ベースで迅速に分析し、対策を立てられるようになったほか、アジア主要販社がさまざまなシミュレーションを行いながら、PSIの精度を向上させることが可能になった。

 さらには、これらの機能を同一プラットフォーム上で利用できるようにしたことで、情報共有に基づく関係者間の協業を実現し、高精度の計画業務を短期間で実施できるようになった。

 Aras Innovatorはサブスクリプション(定額課金)であるため、少ない初期コストでPLMプラットフォームの構築に着手できる。また、T3シリーズの新バージョンである「T3SmartSCM」は需要予測、販売計画、供給計画、生産計画、分析・レポートなど9つのモジュールをクラウド環境で単一モジュールから導入できるので、小さく始めて成果を上げながらスケールアップしていくことが可能だ。

 このため、大企業ばかりでなく、中堅・中小企業がデジタルデータの共有化とコラボレーションによってDXを推進していく上でも、最適のソリューションと言えるだろう。

■お問い合わせ
ザイオネックス株式会社

http://www.zionex.co.jp
TEL:03-5157-5041