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仕事でもプライベートでも、相手があるやり取りはすべて交渉である。交渉を有利に進めるうえでは、「優しく友好的」な振る舞いがよいとする研究は多いが、筆者らの調査によると、実際には「強気で決然」な態度で臨むほうが結果的に得をすることが判明した。


 大きな買い物をする、共同プロジェクトを進める、次の昇進について話し合う。いずれも交渉が欠かせないだろう。実際のところ、人とのやり取りは、基本的な部分でほぼすべて交渉であり、自分が求める結果を相手に納得させ、同意を得る機会である。

 それにしても、ベストな説得方法とは何だろうか。優しく接するべきか、強気でいくべきか。フレンドリーかビジネスライクか。私たちが最近実施した調査が、その答えを教えてくれるかもしれない。

 一般的な感覚として、剛より柔、「優しく友好的」に振る舞うほうが相手の譲歩を引き出し、結果として得をするという意識があり、交渉の達人たちも長年それを実証してきた。『ハーバード・ビジネス・レビュー』の最近の論文"How to Nego-tiate Nicely without Being a Pushover"(相手の言いなりにならずに、優しく交渉する方法)にも、伝説のスポーツエージェント、ロナルド M. シャパイロの著書『どんなときでも「YES」と言わせる交渉術』にもそう書かれている。

 私たちが実施した調査でも、「いい人」のほうが結果的に得をすると考える人が多かった。ところが、いざテストしてみると、この予測が間違っていることがわかった。