総合練習

 では、架空のシナリオで、これまでのすべてを練習してみよう。

 あなたは、ケーブルエーブルという大手ケーブル会社の顧客サービスを監督する求人に応募している。そして、ケーブルエーブルのホームページで、卓越した顧客サービスが同社ブランドの証であり、「サポート」が同社のコアバリューの一つであると知った。ジョブ・ディスクリプションでは、「強力なコミュニケーションスキル」が特に求められているとわかった。

 面接が始まり、比較的早い段階で問いかけられた。

「では、あなた自身について話してください」

 もうあなたには、どういうものが「間違った」答えかはわかっているはずだ。以下に最適な答えのサンプルを記す。

「私は基本的に、人と接することが何より好きです。学生時代も、人と話したり話を聞いたりするのが一番の幸せでした。それは見知らぬ人に対しても同じで、特に何らかの形でサポートできる場合に幸せを感じました。

 だからこそ私は寮監を務め、サービス業界で長年働き、そして今回、顧客サービスのキャリアを選びました。顧客に対して敬意と思いやり、そして傾聴の精神をもって接するケーブルエーブルが本当に素晴らしいと思う理由の一つでもあります。

 近年の私の仕事上の目標は、人々が強力な顧客サービス・スキルを学び伸ばせるようサポートすることです。それは、他者を助けることへの私の生涯にわたる関心と、顧客との良好な関係を築くカスタマー・リレーションズに対する私の情熱とを結びつけるものです」

 このような答えが理想的である主な理由は、「自分がどのような人間か」と「自分の個人的なストーリー」を企業の「ブランド」と「一番のニーズ」に合致させつつ、問いかけに直接的に答えているからだ。

 組織のニーズを明確に述べ、そのニーズに自分がマッチすることを適切なストーリーで説明できれば、面接官の目を見開かせるだけでなく、他の応募者より抜きん出ることができるはずだ。なぜなら、他の応募者と違って、あなたは自分のことを語っただけではなく、自分が企業にとってなぜ重要かを指摘したからである。


HBR.org原文:How to Respond to "So, Tell Me About Yourself" in a Job Interview, August 12, 2019.

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ジョエル・シュワーツバーグ(Joel Schwartzberg)
プレゼンテーションのコーチ。全米大手非営利組織で幹部コミュニケーションを監督している。著書に、Get to the Point!(未訳)がある。