●ケーススタディ2:うまくいきそうなら単刀直入に伝える

 キャリアコーチングや履歴書作成サービスを行っている小規模企業、レズメイゴー(ResumeGo)の最高情報責任者であるソフィア・ブランドは、大学時代からの親友の上司になった。その親友を仮にキャロルと呼ぼう。

「仕事上の関係と友情を両立させるのに、いつも苦労していました」。私情を持ち込んでしまうこともあったという。「他の部下には注意することを、彼女の場合には見過ごすことがありました」。たとえば、キャロルが遅刻したのをかばうために、他の部下には理由を告げずに朝会の時間を遅らせたことが何回かあった。

 ソフィアには、キャロルが平気で仕事の納期に間に合わなかった言い訳をするなど、この「特別待遇」を利用しているように見えた。「家でこんなことがあったとか、彼との関係がうまくいっていないなどと言われ、最初のうちはそんな言い訳を許していました」

 だが、やがてキャロルの行動が、他のスタッフに悪い影響を与えていることに気づいた。「もうこんな道理に合わないことを続けている場合じゃないと思いました」。だからといって、ソフィアにはどうしたらよいかわからなかった。「もっとしっかりしてと、友情を壊さずに伝える方法はないものかと思案しました」

 ソフィアは、キャロルを夕食に誘うことにした。「面と向かってじっくり話をする、いい機会になりました」。ソフィアは、非難はしなかったが、単刀直入に言った。「彼女が抱えている問題には同情するけど、彼女の中途半端な仕事のせいで他のメンバーが朝早く出社したり、余計に働かなければならなかったりするのは、不公平だと伝えました」

 大人の会話ができて、メッセージも伝わったようだった。キャロルが態度を改めたからだ。2人はそれから数ヵ月間、一緒に働いたが、その後キャロルは転職した。「いまでも友人です」とソフィアは言う。「会社が違ってもよく会っていますし、よい関係でいます」


HRB.org原文:What to Do When a Work Friendship Becomes Emotionally Draining, January 21, 2019.


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エイミー・ギャロ(Amy Gallo)
ハーバード・ビジネス・レビューの寄稿編集者。HBR Guide to Dealing with Conflict at Work(未訳)の著者。職場環境の力学について執筆し、講演する。ツイッター@amyegalloでも発信している。