(2)参加者をよく吟味する

 私たちの経験では、オフサイトミーティングにメンバーを呼びすぎるというリーダーのミスが、よく見られる。

 召集メンバーは、ミーティングの目的に照らして、「戦略を練るには大勢いたほうがよいのか、それとも片手ほどの主要メンバーで密にやり合ったほうがよいのか」をよく考えて決める。インクルーシブという意味ではグループは大きいほうがよいが、会議の生産性が落ちる可能性はある。

 グループが大きくなるほど、多くの人の関与を求めることになり、結果的に表面的な議論にとどまりやすい。職位やスキルの異なるメンバーが1つのテーブルを囲むと、駆け引きや恐れ、個人的な都合などによって、話が本筋から逸れる確率が高くなる。そうなると、あなたが実現したいと思っている会議の目的を果たすために必要な、本当の話し合いができなくなる可能性がある。主要メンバーに絞ったほうが、そうした話し合いはしやすいだろう。

 ●スティッキーにするヒント

 会議の目的に照らして参加者を選び、必要に応じて厳しい人選を行う。通常は、最初に経営幹部レベルを招集するのがベストだ。彼らの足並みを揃える。このコアチームの認識が一致したら、イベントのどこかで時間を取り、会社に戻った後に、次のレベルの社員をどのように引き込むかを話し合っておく。

(3)詳細なアジェンダを作成する

 目的と参加者が明確になったら、次はアジェンダを作成する。

 それぞれの議題に割り当てる時間を45分から最大2時間までとすれば、途中で話を切り上げたり、時間を埋めたりするためだけの内容の薄い議論になるのを防ぐことができる。このガイドラインを念頭に置くと、1日に4~6の議題をカバーできる。アジェンダの計画には以下のものが含まれる。

・議題(リーダーのビジョン提示、SWOT分析、課題の優先順位化、チームのパフォーマンスに関する議論など)
・各議題の具体的な目的(リーダー指針を理解する、SWOTについて合意する、3つの戦略目標にコミットする、チームの改善点を3つ挙げるなど)
・活動または成果に用いたい形式(少人数の作業部会、進行役付きの全体会議、ブレインストーミング、ナレッジプレゼンテーション、パネルディスカッション、質疑応答、ゲームなど)
・各議題に割り当てたい時間
・事前に必要な準備作業の計画(あなた自身、事務方、チーム)

 ●スティッキーにするヒント

 アジェンダの原案ができたら、目的と照らし合わせる。いかなる議題や活動も、いずれかの目的と結びついていなければならない。すべて整合が取れたら完成だ。それまで何度かつくり直す必要があるかもしれない。

 また、成果の形式には、なるべく変化をつけたい。それによってチームは勢いを保ち、会議の最後まで集中を切らさずにいられるからだ。

(4)会場、メッセージ、資料、雛型を準備する

 移動手段、食事、宿泊、懇親会、ミーティング会場といった基本的な準備は、チームの誰かに手配させる。あなたには、それよりもやらねばならない戦略的なタスクがある。すなわち、スティッキーなイベントにするためのハイレベルな詳細の計画だ。

 イベントまでに十分な余裕をもって、以下に取り組もう。

・入念な意思の伝達:オフサイトミーティングの前および最中に、会議の目的や自分の期待をどのように伝えるのか。アジェンダはどのように構成するのか。下準備を部下に頼む場合、目的やその重要性をどのように伝えるのか。

・質の高いコミュニケーション資料の吟味と作成:計画した全体会議や作業部会には、どのようなプレゼン資料や配布資料が必要か。誰に協力してもらう必要があるか。イベントに間に合わせるには、いつまでに必要なのか。

・雛型の検討と設計:イベント中の議論や成果を記録するために、事前に準備すべき文書フォーマットにはどのようなものがあるか。

 ●スティッキーにするヒント

 アジェンダに目を通し、必要な雛型を判断する。例として、SWOT分析図、KPI(重要業績評価指標)ダッシュボード、戦略目標や測定可能な成果目標を記録するスコアカード、会議/ガバナンス計画書などがある。

 また、オフサイトミーティングのリーダーとして、考え抜かれたキックオフプレゼンテーションを、オフサイトイベントの最初にすることをお勧めしたい。これをやることによって、チームには、この後の話し合いに取り組む心構えができる。

 長さは、目的に応じて45~75分ほどにする。他のメンバーにも作成を手伝わせるか、フィードバックを得る。参加者からの質問に備えるか、できれば事前に質問を集めておく。プレゼン後に質疑応答の時間を設ける。

 これは、オフサイトミーティング、そして経営全般についてチームを方向づけ、自分が期待することを共有するための一つの手段と捉えよう。