EI(感情的知性)の必要性は世界的に高まっている。ハーバード・ビジネス・レビューが厳選するEIシリーズ、最新刊のテーマは『セルフ・アウェアネス』。自己認識を抜きにして、就職や転職、キャリア構築、そしてリーダーシップの確立はままならない。


 EQ/EIで有名なダニエル・ゴールマンは、EIの第一の因子として、真っ先にセルフ・アウェアネス」を挙げています。また、スタンフォード大学経営大学院の顧問委員会75人に「リーダーが伸ばすべき最大の能力は何か」と尋ねたところ、答えはほぼ一致。それが「セルフ・アウェアネス」(自己認識)でした。

 自分は何者かをきちんと理解していなければ、納得のいく人生やキャリアを考えることは不可能です。そして、リーダーシップを発揮するには、他者から自分がどう見られているかを正しく把握していなければ、齟齬が出てしまうことでしょう。

 自己認識が不完全な状態は、つまり自分のバイアスに気づいていないということでもあります。だからでしょうか、大人の学びや成長にもセルフ・アウェアネスは欠かせないという指摘が出てきています。

 このように、セルフ・アウェアネスの重要性を指摘する声は各界から出てきているのですが、残念なことに、とりわけ日本人は取り組んでいないとされています。一つには、終身雇用を筆頭にモノカルチャーに近い環境に身を置いており、自分が何者であるかをあえて説明する必要性が、それほどなかったからかもしれません。

 しかし、転職、独立、フリーランス、キャリアの選択肢が多様化すれば、おのずと自分が何をしたいのかを問い直さざるをえませんし、他者からどう認識されているかをバイアス抜きに知る重要性が高まってきます。自分の人生を自分で選択する時代だからこそ、セルフ・アウェアネスが必要なのです。

 ただこれは、みなさん直感でお察しのとおり、言うは易く行うは難し、です。自己と向き合うのはなかなかハードな行為であり、また直接的な効果がわかりにくいため、なかなか取り組みにくいのもたしかです。

 そこで本書では、セルフ・アウェアネスの必要性から、身近に取り組める簡単なテクニックまで幅広く紹介していきます。1本1本がそれほど長くない気軽なアンソロジーなので、すきま時間に、興味を引かれる記事から読んでいくのもおススメです。

EIシリーズのラインナップについては、EI特設サイトをご覧ください。