1. 落ち着く(Collect yourself)

 ゆっくり深呼吸をすると、自分は安全なのだと思い出すことができる。そして、物理的に身を守るために身構える必要はないことを教えてくれる。

 自分の気持ちを理解することも、心を落ち着く助けになる。あなたは傷ついたのか、怯えているのか、困惑しているのか、それとも恥ずかしく思ったのか。こうした一次感情とのつながりが大きいほど、怒りや防御や誇張された恐怖といった二次的影響に飲み込まれにくくなる。

 なかには、「これは私を傷つけられない。私は安全だ」とか「私は『間違った』けれど、私という『存在』が間違いであるわけではない」など、自分を安心させる真実を繰り返し唱えることで、自分の気持ちを落ち着かせる滞在者もいる。

 2. 理解する(Understand)

 好奇心を持とう。質問をして、事例を聞こう。そして、ひたすら耳を傾けること。そのときに言われることを、自分とは切り離して考えよう――まるで第三者のことのように受け止めるのだ。そうすれば、自分が耳にしていることを評価しないで済む。優秀な記者のように、何が起きているかを理解することに集中すればいい。

 3. 回復する(Recover)

 この段階では、会話から抜けるのが一番いいことが多い。じっくり考える時間が少し欲しいこと、機会ができたら返事をすることを説明しよう。自分が耳にしたことを感じ、立ち直ってから、その内容を評価すればいいのだと、自分に許可を与えよう。

 TOSAの滞在者たちは、「ちょっと考えてみます」と言うことがある。それは同意でも反論でもない。ただ、言われたことを自分のペースで誠実に考えるという約束だ。「私にとって、これを正しく理解することは重要です。結論が出たらお知らせします」と言えば、苦しい状況にピリオドを打つことができる。

 4. 関与する(Engage)

 自分が言われたことを分析しよう。自分は安全で価値があると、自分を安心させることができたら、フィードバックの粗探しをするのではなく、そこに真実が含まれているかどうか探ろう。90%は表面的なことで、10%が中身のあることだったら、その10%を探そう。

 たいていの場合、人があなたについて言うことには、少なくともわずかな真実が含まれているものだ。それが見つかるまで、メッセージを探ろう。そして適切なら、そのフィードバックをくれた人に再び関与して、自分が聞いたこと、自分が認めること、そして自分がやると決意したことを確認しよう。

 それは、あなたの見解をシェアすることでもある。相手の承認を得る必要がなければ、自己防衛的になる必要もない。

 フィードバックならぬ「フィードスマック」をされたときの惨めな気分は、もっとディープな問題が存在する証拠であることがわかってきた。このディープな問題を認めて、対処すれば、感情的なトラウマにうまく対処できるようになるだけでなく、人生の試練にもうまく備えることができるだろう。


HBR.org原文:How to Be Resilient in the Face of Harsh Criticism, May 30, 2019.

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ジョゼフ・グレニー(Joseph Grenny)
ビジネス・パフォーマンスについて優れた論評で知られる著者、社会科学者。基調講演者としても活躍。著書は『ニューヨーク・タイムズ』紙で4回ベストセラー入りし、28言語に翻訳され、36ヵ国で出版されており、フォーチュン500企業の300社で成果を上げている。革新的な企業研修とリーダーシップ開発で知られるバイタルスマーツ(VitalSmarts)の共同創設者でもある。