食卓を囲む時間を強力かつ楽しいものに

 ●名称をつけよう

 何でも好きな呼び名をつけるとよい。「ファミリーディナー」「みんなでごはん」「ダイニングルームで食べる時間」「5人全員で囲む食卓」……とにかく、家族との食事の時間に何らかの名称をつけ、常にそれを用いるよう心がけよう。呼び名をつけることで、家族での食事の持つ意義や重要性に関するシグナルを送ることができ、また、ごくシンプルで簡単な食事でも、家族の大切な伝統の一つと感じられるようになる。

 ●食べ物のみならず、行儀にも注目しよう

 肉と魚に異なるフォークを用意する必要はないし、4歳児にフィンガーボールを使わせる必要もない。だが、家族での食事の時間は礼儀やマナーの重要性を教え、強調する機会として活用しよう。

 全員が席に着くまで待つこと、人の話をさえぎらないこと、ナプキンを使うこと、ケチャップを取ってくれた人に「ありがとう」と言うことなどを、さりげなく教えよう。子どもにとって、家族との食卓での経験は、大人になるための準備だと考えるといい。

 ●ハッピーな時間にしよう

 家族との食事の時間を定着させるためには、その時間が日常生活における安全地帯であり、タスクではなくごほうびだと思えるようにしたい。したがって、あくまでもポジティブな雰囲気をキープしよう。

 食卓を、楽しいニュース――週末のプラン、近づくおばあちゃんの訪問、など――を共有する場として使うとよい。そして、「今日はこんな面白いことがあったよ」といった明るい言葉で始まる発言をしよう。間違っても、前日の幾何のテスト結果を尋問することはやめよう。子どもには、話したいトピックを自分で選ばせるとよい。

 ●なるべく短くしよう

 どんな年齢の子どもも、1日の終わりの出来事は辛いと感じる場合がある。疲れていて、注意の持続時間も大人より短く、態度もぶっきらぼうになりがちだ。

 しかし、家族との食事が効果を持つのに、長い時間は必要ない。重要なのは、定期的であること、そして質である。

 家族との食事を新しいルーティンとして取り入れたいなら、まず15分を目指そう。子どもが成長するに従い、そして家族全員にとって、食卓を囲んで絆を培うことがかけがえのない貴重な習慣になるにつれて、その時間は自然と長くなっていくだろう。


HBR.org原文:How Working Parents Can Make Family Meals Happen, May 27, 2019.

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デイジー・ウェイドマン・ダウリング(Daisy Wademan Dowling)
コンサルティング会社Workparentの創設者でありCEO。働く親、およびその雇用主に、現実的かつ売上げに結びつくアドバイスやソリューション、研修を提供する。フォーチュン500企業でヒューマン・キャピタル(人的資本)戦略、リーダーシップ開発、ダイバーシティ推進などを成功させてきた。現在は、コーチ、コンサルタント、アドバイザーとして、人材を通して業績向上を目指す幅広い組織を顧客に持つ。連絡は直接メール、またはホームページで。