料理の課題を克服する
●準備する
基本的な料理道具がそろっていなければ、どんな食事でもつくることは不可能だ。ましてや、時間的なプレッシャーがあるならなおさらである。必要なアイテムのリストが欲しい?『ニューヨーク・タイムズ』紙の「モダン・パントリー(Modern Pantry)」のページを参考に、「必需品(Essentials)」のセクションに掲載されている全アイテムを取りそろえよう。
●できるところはすべて時短
働く親にとって、時間は最も希少なものだ。そのため、すでにぎっしりと詰まったスケジュールに、家族との食事の時間を押し込むたには、極めて効率的でなくてはならない。
そこで、果物や野菜はカット済みのものを買おう。主食となる食材は、アマゾンの自動再注文サービスで調達しよう。食料品宅配サービスを活用するのもよい(たしかに、こうしたサービスは高くつくが、外食するよりはるかにリーズナブルだ)。
そして帰宅したらすぐに、コートを脱いでPCの入ったバッグを部屋の隅に置くより先に、オーブンを予熱し、水を入れた鍋を火にかけよう。何を焼き、何を茹でるつもりかって? それは後で考えればよい。でもこれで、子どもたちを落ち着かせ、キッチンで作業にとりかかるまでの間に、調理を開始する準備はできている。
●戦略的に間食をしよう
あなたが退社するときに空腹を感じていたり、帰宅時に子どもたちがお腹を空かせていたりすると、テイクアウトやファストフードといった選択肢の誘惑は大きい。
その対策として、保存のきく食品(ドライフルーツ、ナッツなど)をビジネスバッグや車の中に常備しておくとよい。また、帰宅後に料理をしている間、子どもたちがつまめるよう、ヘルシーな前菜(ニンジンスティックやフムス、低脂肪チーズなど)を食卓に置くといいだろう。
そうすれば、空腹をしのぐことができ、出来上がった食事をみんなで一緒に、落ち着いて楽しむことができる。
●「ヘルシー追加」アプローチを使おう
仕事で帰りが遅くなり、帰宅途中にファストフード店のドライブスルーでハンバーガーを注文しようと決めても、自分を責める必要はない。たしかに、腕によりをかけた一品ではないし、栄養面でも優秀とは言えないが、現実とはこういうものだ。
そんな状況でも、改善する余地はある。テイクアウトの食事にニンジンスティックとオレンジ、それに牛乳を添えれば、たちまちビタミンAとC、およびカルシウムの豊富な食事となる。ヘルシーな食べ物を付け加え、罪悪感を追い払おう。
●全員に仕事をしてもらう
家族の一人ひとりが食事準備に貢献すればするほど、食事を楽しみ、それにプライドを感じ、まさに「自分たちの食事」という感覚を持つ可能性が高まる。
あなたが夕食の準備をしている間に、幼児には各自の席に紙ナプキンを置いてもらおう。中学生なら、サラダとドレッシングをあえてもらおう。あるいは、子どもたち自身に料理をつくる機会を与えてもよい。
そのきっかけには、最近出版された20 Recipes Kids Should Know(未訳)という本を活用するとよい。これは、12歳の子どもが書いた読みやすい料理レシピ本だ(写真は当時高校生だった姉が担当)。12歳が書いた素敵な料理本だから、あなたの10歳の子どもがそれを読み、料理することもできるはずだ。
●鉄板メニューを持とう
オムレツとサラダ、冷凍ブリトーと果物1切れ、同じ鍋で冷凍野菜を茹でて市販のソースで食べるパスタ……どんなメニューでも構わないから、5分でつくれて、子どもたちが必ず食べるメニューを持っておくとよい。ピンチのときに役立つし、いざという時の頼みの綱があると、むやみに焦ることも少なくなる。