(1)本の世界を生活に取り入れる

 ほとんどの人にとって、本棚は「向こう」にあり、本はそこに収まっている。

 だが、昨年のある日、妻が10冊ほどの絵本の山を、我が家のコーヒーテーブルの中央にどさっと置いた。すると何が起きたか。子どもたちが四六時中、絵本をパラパラめくり始めたのだ。それでいまでは、ローテーションを組んで絵本をそこに並べている。

 これは、抵抗感を最も抑えながら原則を実践する方法であり、グーグルが従業員のために、健康的なスナックをカウンターに並べる一方で、チョコレートは不透明な容器に入れて見えなくしている状況によく似ている。我が家では、テレビを地下にしまい、玄関のドア近くに本棚を設置し、そして車のシートポケットや家のさまざまな場所に本をさりげなく置くようにした。

 アルゼンチン出身の作家ホルヘ・ルイス・ボルヘス曰く、「本に囲まれていなければ、眠れない」。これが我が家の選んだ、現在の生活スタイルだ(たとえあなたが家を片付けようとしている最中であっても、あるいは本を収納するスペースがあまりないとしても、地元の図書館で本を借り、読み終えた時に返却することは、いつでもできる。)

(2)ベッドの照明は「赤色光」にする

 ほとんどの場合、妻が私よりも先に眠りにつく。すると、私は照明を赤色光の読書灯に切り替えて枕元を照らす。

 なぜ赤色か。The Power of When(未訳)の著者、マイケル・ブレウスの理論によれば、赤色光はメラトニンの分泌を促す。またオーストラリアのスリープ・ヘルス財団によれば、明るい光には逆の効果がある。明るすぎる光や明るい画面には、意識をよりはっきりさせる効能があるのだ。

 就寝時の読書は、気持ちを引き締めるのではなく、落ち着かせる助けになるべきである。

(3)携帯電話の中毒性を緩和する

 携帯電話は気を散らせる機器であり、スマートで、セクシーで、その魅力は抗えないようデザインされている。信じないだろうか。ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス准教授のアダム・オルターによる著書Irresistible(未訳)を読めばただちに、スマートフォンのデザインには中毒性があることが、はっきりと認識されるだろう。

 スマートフォンはポケット型スロットマシンに似ている。では、スマホに手を伸ばしたい衝動を、どうすれば抑えられるか。それは魅力度を下げることだ。

 メイン画面からアプリをすべて削除して、スマホを開いたときの画面をブランクにする。隙間ができた画面をそのままにしておく。充電器を地下に移して、レジリエンス(再起力)が低くなる夜間や朝の時間にスマホまでの距離を長くするようにする。就寝中にどうしてもスマホを寝室に置いておかなければならない場合は、スリープモードを機能させて、午後7時以降の電話とメールを自動的にブロックする。

 そうしてスマホが抗しがたいほど魅力的になるのを、徐々に、ゆっくりと防げるようになる。

(4)デューイ十進分類法を利用する

 あなたは本を、どのように整理しているだろうか。色別だろうか。購入時期別だろうか。あるいは、所かまわずランダムに本を積み上げているだけか。

 各図書館がデューイ十進分類法を利用しているのには、理由がある。理にかなっているからだ。本を心理学、宗教、科学、芸術などと可能な限り細分化し、きちんと分類する。そのメリットは何か。関連付けだ。また、どの分野に大きな空白があるかも明白にできる。

 私は土曜日1日をかけて、デューイ十進分類法に従って本を整理した。信じられないほど深く、痒い所にまで手が届いたことに加えて、いまは、前よりも早く本が見つかり、読書の目的がより明確になっているように感じるし、読むことにいっそう熱中している。なぜなら、本がどのように頭に入るかが、多少なりとも実感できるからだ。

 これを実行するには、どんなツールが必要か。たった2つである。私の場合は、デューイ十進分類コードが裏表紙に記されていない本のコード番号を調べるために、classify.oclc.orgをブックマークした。そして番号の意味を調べるために、Decimatorアプリを利用している。

 ああ、それから、各本を棚に収める前に、裏表紙にデューイ十進分類コードと分類を記入するために、鉛筆も使っている。