●事前に変化を求めよう

 他のタイプの休暇と異なり、新生児のための育児休暇は通常、事前に計画を立てられる。職場の方針を調べ、変化を要請するためのプロトコルを知っておこう

 あなたの職場が正しいことをやりたがっている、という楽観的な前提で臨むといいだろう。父親の育児休暇は、男性従業員にとっても女性従業員にとっても職場に魅力を感じる要因となり、従業員の離職を食い止める手段となるので、コスト削減につながることを示す研究結果を経営幹部に示そう

 ●オープンにしよう

 私のときと同様に、あなたの職場が決定を先延ばしにした挙句、子どもが生まれた後に育児休暇の取得を却下したならば、そのストーリーを公にしよう。

 私のケースを公表した際、何人もの男性が(面識のない人も含めて)電話でみずからの経験を共有してくれた。妻を一人家に残して、大急ぎで職場に戻らなければならなかったときの胸の張り裂けるような思いを語りながら、電話口で泣き出す男性もいた。双子の新生児が集中治療室(ICU)にいたという男性もいた。

 だが誰一人として、その経験を公には語ってこなかった。この闘いに挑むには、問題がいかに蔓延しているか、そして、それがいかに深い影響を家族に及ぼしているか、すべての人にわかるようにすることが大切だ。

 ●法制度を知ろう

 私の経験からわかったことは、大半の従業員が自分たちの権利を知らないことだ。私は米雇用機会均等委員会(EEOC)に申し立てを行った。連邦政府の独立機関であるEEOCに訴えることで従業員が一定の保護を得られるのだが、その事実どころか、そもそもEEOCの存在を知らない人が多い。

 私の訴えを受理した後、EEOCは企業に向けた指針を発表し、女性の産後回復ケア休暇と、育児休暇を「注意深く区別する」必要があること、後者はジェンダー・ニュートラルでなければならないことを明示した。法的手段に訴える男性は着実に増えている。

 ●「父親の育児休暇の誓い」を立て、共有しよう

 最近、ダヴメン+ケアと共同で私は、父親の育児休暇が規範となるよう、新たな取り組みを発表した。

「父親の育児休暇の誓い」は、行動を起こすように万人に呼びかける取り組みだ。新米の父親や、もうすぐ父親になる人は、偏見に負けず、権利を行使し、公正な待遇を職場に要求して、育児休暇をフルにとることを宣言しよう。賛同する同志は、父親の育児休暇のポジティブな影響について評判を広めること、父親の育児休暇を承認するよう当局者に求めることを宣言しよう。そしてビジネスリーダーは、父親の育児休暇を社の方針として実践することを宣言しよう。

 こうした変化は、一人では実現できない。だが皆で協力すれば、母親と父親が同じように仕事と家庭を両立できる姿を見て、子どもが育つ環境をつくることができる。ジェンダーによって選択肢が制限されることはないのだと、子どもたちは理解できる。それが、子どもたち自身が描くみずからの将来像によい影響を及ぼす。

 長い目で見れば、それこそが目指すべき変化なのである。


HBR.ORG原文:To Make the Case for Paternity Leave, Dads Will Have to Work Together, March 20, 2019.

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ジョシュ・レブス(Josh Levs)
ビジネスコンサルタント。著書にAll In(未訳)がある。前職ではNPRとCNNのジャーナリストとして20年間勤務。ウェブサイトjoshlevs.comでも発信している。