世の中には組織変革の成功例が溢れているが、実際には、そううまくいくことばかりではない。予想を超える変化に戸惑って不安や恐れを抱いたり、心身ともに疲れ果てた末に変革への抵抗勢力になったりした人もいるだろう。幸いなことに、EI(Emotional Intelligence:感情的知性)を磨くことで、変化への適応力は後天的に養うことができる。本記事では、そのための4つの方法を示す。


 組織変革と聞いて、うんざりした表情で「やれやれ、またか」とつぶやいたことはないだろうか。あるいは、もっと大っぴらに「以前も同じことを試したのではなかったっけ」と周囲に漏らしたことはないだろうか。

 職場の変革は、時に強く感情的な反応を引き起こす。困惑や恐れ、不安、フラストレーション、そして無力感といった感情をかき立てる。職場の変革をくぐり抜ける経験は、最愛の人を失って悲嘆に暮れている人の経験によく似ていると論じる専門家さえいる。それほどまでに心身を疲弊させうるので、変革は往々にしてバーンアウト(燃え尽き症候群)を引き起こし、気がつくと悪循環に陥り、変革への抵抗がいっそう大きくなるおそれがある。

 変革の障壁になりたい人など、いない。どんな新しいイニシアティブや取り組みにも本能的に抵抗する人に、なりたいわけではないのだ。そんなことをしても、あなたにとっていいことはないし、あなたのキャリアにとっても雇い主にとっても望ましくない。

 この悪循環を絶つためのカギは、EI(Emotional Intelligence:感情的知性)の重要な能力である、適応性を向上させることにある。幸いなことに、これは習得可能なスキルだ。実のところ、我々がコーチングを務めるなかで、このスキルの習得はしばしば顧客にとっての優先事項である。職場の変革があるたびにフラストレーションや怒りを覚えることに、顧客の多くは嫌気が差しており、抵抗勢力と見なされるより、適応力があると見られたいからだ。

 次に職場で大きな変革が導入されるときには、以下に示す4つのEI戦略を使ってほしい。身構えるよりも、むしろ変革を受け入れる一助になるだろう。