正しいことがいかに満足のいくことであるか、また直接フィードバックするのを回避したい気持ちや、難しい話し合いを避けたい気持ちにどれほどなりやすいか、そして私たちが抱いている信念の裏付けをどれほど頻繁に求めているかを考えれば、ゴシップの習慣をやめるのは、発信者としてであれ、受け手としてであれ、困難といえるだろう。

 とはいえ、あなたとあなたのチームが完璧なまでに正しいと感じる、完璧なまでに間違った行為(すなわちゴシップ)を、やめやすくする戦略がいくつかある。

 1. 命名し、それから方向転換する

 まず、ゴシップをその場でやめるために、ゴシップを「ゴシップ」と名指しすべきだ。

「組織内でその場にいないメンバーについての評価を話題にする非公式な話し合いであり、通常はたった数名の間で交わされる会話」をしている場合、特にその目的が、建設的なソリューションを得るというより、むしろ自分たちの経験を確認し合うことであれば、あなたはゴシップに参加している。あなたがそのことを指摘して、「この話はゴシップのように聞こえます。ゴシップをしたかったのですか」と問えば、居合わせた同僚の大半は一歩引いて考えるようになるだろう。

 次に、会話の方向性を転換しよう。「よりよい成果を得るために、私はどのように力になれるだろう」と尋ねるのである。問題確認の会話ではなく、もっぱらコーチング、ブレインストーミング、そして問題解決の会話に専念しよう。

 2. 第三者の取っている行動パターンであなたが気づいた点について、なぜ他者からの確認が必要なのか、自問し、周囲にも尋ねる

 その理由が、自分の感情を正当化することや自分の正しさを裏付けること、自分の考え方への支持を得ることであれば、他者をその話に巻き込んではいけない。その一方、チームのダイナミクスや問題解決に自分がどのように貢献しうるかを理解することや、役に立つソリューションについてブレインストーミングを行うこと、あるいは詳細な調査を求めて正式に苦情を申し立てると公表することがその目的であれば、全面的に支援するといい。

 3. 「私に問題があれば、まず私に言ってください」という方針を周知させる

 同僚との間に、「まず当人に言う」方針を採用しよう。誰かが、他の誰かに関するゴシップをネタにあなたに近づいてきたら、この方針を思い出させるために、「すでに当人に言いましたか」と尋ねよう。

 4. フィードバックに満ちた環境をつくる

 ポジティブ・アンド・ネガティブ、そしてギブ・アンド・テイクのフィードバックが常態化するにつれ、フラストレーションや不安を表すための代替手段を求める傾向は弱まっていく。フィードバックを年1回の業績評価のために「とっておく」よりも、むしろチームメンバーの功績と改善点についての話し合いを、毎回のスーパービジョン・ミーティングやプロジェクト報告会議の一部にすべきだ。そして、(たとえ耳が痛いとしても)特に有用なフィードバックを提供したメンバーには、必ずポジティブなフィードバックを与えよう。 

 ゴシップは、いかなる呼称を使ったところで、やはり破壊的なコミュニケーション戦略であり、個々人、チーム、そして組織全体に悪影響を及ぼす。その場でゴシップをやめ、より健全で、より役に立つコミュニケーション方法を使って、何がうまくいっていないかを伝え、協力的な問題解決に従事すれば、人間関係と組織の繁栄につながる。


HBR.ORG原文:Stop Complaining About Your Colleagues Behind Their Backs, October 12, 2018.

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デボラ・グレイソン・リーゲル(Deborah Grayson Riegel)
リーダーシップとチームの開発を支援する企業、ボダ・グループ(The Boda Group)のプリンシパル。ペンシルベニア大学ウォートン校でもマネジメント・コミュニケーションを教えている。