さてここで、あなたの会社について考えてみよう。社員は1日平均5時間42分をデスクで過ごしている。自然光を活かせば、あなたの会社の従業員の作業パフォーマンス、ウェルビーイングとエンゲージメントに実利的な効果をもたらしうる。

 では、あなたの会社における自然光の効果について、どのように考えればいいのか。3つのアドバイスを以下に示す。

 ●ワークスペースを従業員の視点で捉えよう

 今日のビジネスリーダーは、自社の最良の顧客体験を反映するような従業員体験を創出すれば、それがパワーを発揮することに気づいている。従業員にとって重要な瞬間を理解するために、デザイン思考や従業員ジャーニーマッピングといったツールも頻繁に使われている。実際、多くの企業が「従業員体験部長」という新たな職務を創設している。その目的は、この新部長が不動産部門とIT部門の両部長と緊密に連携して、従業員体験をいかに事業構造の一部にするかをデザインし、モニタリングすることだ。

 ●従業員の話に耳を傾け、どのようなタイプの職場環境が望まれているかを理解しよう

 会社が定期的に実施する従業員調査では、企業文化やパフォーマンス管理、学習と能力開発への投資など、数多くの要因に関するフィードバックを集める。これからは、従業員がどのようなタイプのワークスペースを期待しているか、そのワークスペースが従業員のウェルビーイング全般にどのような影響を及ぼすかについて尋ねる質問も、調査に含めるといい。

 ●全従業員にとって、すなわち幹部にとっても最前線の従業員にとっても、最適なワークスペースづくりを考えよう

「企業が幹部にだけ最適のワークスペースをつくる」という考えは、もはや現実にそぐわない。エアービーアンドビーやオーバーストック・ドットコムといった企業は、幹部メンバーから最前線で働くカスタマーコールセンターのオペレーターに至るまで、全従業員にとって最適なワークスペースがいかに重要であるかを認識している。最高の人材を惹きつけ、従事させ、そしてつなぎとめる方策として、従業員体験が重要性を増している中、ワークスペースはいまや、この体験に不可欠な一部と評価されている。

 よりよく働き、より健康的になれるよう従業員を力づけることに、企業がますます注目している。そうした中で最初に検討すべき事項の1つが、最適量の自然光を取り入れたオフィススペースに従業員を配置することであるのは明らかだ。


HBR.ORG原文: The #1 Office Perk? Natural Light, September 03, 2018.

■こちらの記事もおすすめします
オフィスの空気が淀んでいると仕事の生産性が低下する
生産性を高めたければ座席の配置を見直しなさい

 

ジーン C.マイスター(Jeanne C. Meister)
人事分野のアドバイスとリサーチの専門会社、フューチャー・ワークプレイスのパートナー。仕事の将来像に関するキャリー・ウィリヤードとの共著にThe 2020 Workplace、およびThe Future Workplace Experience(ともに未訳)がある。