今後、サプライチェーン・マネジメントで
必要とされる人材とは

 サプライチェーン・マネジメントにおける潮流は明らかだ。技術が人に取って代わり、かつ、人より優れた仕事をしている。

 自動化されたプロセス、データによる統制、高度なアナリティクス、センサー、ロボティクス、人工知能、絶え間なく繰り返される学習――これらによって、将来的に人間の必要性が最小限になることは想像に難くない。では、計画立案、購買、製造、受注処理、物流がほぼ自動化されたあかつきには、サプライチェーンの専門家には何が残されているのだろうか。

 サプライチェーンを担当する経営幹部は、短期的には、ほぼ反復的・処理的な作業をしている従業員の管理をしている現状から、重点をシフトする必要がある。高度な専門技能を持つ限られた数の担当者とともに、情報と物の流れを設計・管理する、というやり方に変えるのだ。

 近いうちに、「サプライチェーン・アナリスト」の需要が高まるだろう。データを分析し、データセットを構成・検証し、デジタルのツールとアルゴリズムを活用して、効果的に予測することのできる人材である。

 より長期的には、ごく一握りの専門家のみに、ハイテク主導のサプライチェーン・エンジン――常に変化していく事業上の戦略、要件、優先順位をシームレスに支える機能――を構築することが求められるだろう。そのエンジンを稼働させ続けるために、オペレーションと技術が交差する分野での新たなスキルを持つ少数の人材を、採用か訓練によって得なければならない。

 この新たな役割に必要とされるスキルは、現在は容易には手に入らない。したがって、企業にとって最大の難題は、サプライチェーンの将来のビジョンを描くことと、その重大な役割を果たす人材の獲得戦略を考案することであろう。

 我々が知っているサプライチェーン・マネジメントの終焉が、目の前に迫っているのは明らかだ。現在のスキルとプロセスを更新すべく取り組んでいるマネジャーと企業こそが、やがて勝者になるだろう。


HBR.org原文:The Death of Supply Chain Management, June 15, 2018.

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