AIで社員の就業状況を分析し
働き方改革を実践

――さまざまな企業がマイクロソフトのAI技術を利用して付加価値の向上や新サービスの創出に取り組んでいるのですね。さらに、今日の企業にとって大きな課題である"働き方改革"の推進でも活用が進んでいるようです。

 働き方改革に関しては、「オフィスの働き方改革」と「現場の働き方改革」の二段構えで取り組みを進めています。

 第一段階となるオフィスの働き方改革におけるテーマは、「オフィスワーカーが好きな場所で仕事をできるようにすること」です。これにはオフィスワーカーが利用するデバイスやツールの進化も寄与しますが、AIも大きな役割を果たします。実際に日本マイクロソフトで実践している活用例をご紹介しましょう。

「Microsoft 365」では、「Microsoft MyAnalytics」という、Office 365 上に蓄積されたワークスタイルビッグデータをAIテクノロジーの活用により分析し、ユーザー個人の働き方を可視化し気づきを与えてくれるパーソナルエージェントを提供しており、当社ではこれを働き方改革の実践で活用しています。

「チームがきちんとコミュニケーションできているか。分析レポートによって働き方を改善できます」

 例えば、それぞれの社員に対して1週間に一度、Microsoft 365から就業状況に関する分析レポートが送られます。このレポートでは、Outlookのスケジュール情報などを基に各自が個別の業務に集中して取り組んでいる時間(フォーカス・タイム)と会議などに出席している時間の割合が示されるだけでなく、「今週は○時間を会議に使いましたが、その最中にメール送受信など別の業務を行っていました。この会議は本当に必要だったのでしょうか?」といった問い掛けも行われます。

 また、1週間のうち誰と何時間仕事をしたのかといった情報に基づき、私の場合なら「最近、上司である平野(拓也社長)とあまり連携できていないんじゃないか?」といったアドバイスまでもらえます(笑) そうした情報を参考にして、重要ではない会議への出席を減らすなど、翌週以降の働き方を自分自身で改革していけるのです。