●ボックス――信頼できる、真実を語る
 ビル・クリントンは、政治家としてのキャリアの初期、スピーチに大きな身振りを混じえることが多く、そのため信頼できない人間に見えていた。アドバイザーたちはクリントンのボディランゲージを抑えるために、胸と腹の前に四角い箱(ボックス)があることを想定させ、その範囲内で手を動かすように指導した。それ以来、この分野では「クリントン・ボックス」という名前がポピュラーな用語になっている。

●ボールを持つ――堂々としている、圧倒的
 両手の間にバスケットボールを持っているかのようなジェスチャーは自信とコントロールのしるしであり、ほぼ文字どおり「手中に収めている」ように見える。スティーブ・ジョブズはよくスピーチの最中にこの姿勢を取っていた。

●手をピラミッド型に組む――自信がある、リラックスしている
 緊張していると、人間の手はソワソワと動き回る。自信があるときは手も静かである。静かな状態を保つ一つの方法は、両手をピラミッドのように、緩やかな三角形に組むことだ。多くのエグゼクティブがこの身振りを使っている。ただし、使いすぎたり、横柄あるいは傲慢な表情と同時に使ったりしないよう注意したい。狙いはくつろいだムードを示すことで、高飛車な印象を与えることではない。

●広い立ち幅――確信がある、抑制が効いている
 どんな立ち姿をしているかは人間の心理状態の大きな指標である。足をほぼ肩幅の広さに開き、しっかりと安定して立つこの姿勢は、あなたが事態をコントロールできているという自信のシグナルになる。

●手のひらを上へ――正直、素直
 この身振りはオープンな態度と正直さを示している。アメリカで最も影響力のある黒人女性司会者のオプラ・ウィンフリーは、スピーチでこれをうまく活用している。彼女はパワフルで影響力の強い人物だが、それと同時に、相手が一人であれ、何万人の群衆であれ、話す相手に誠実に接しようとしているように見える。

●手のひらを下へ――確固としている、断定的
 これと逆の動きも実力、権威、主張のしるしとしてポジティブに見える場合がある。オバマ前大統領は、心揺さぶるスピーチをした後、高揚した聴衆を静めるためにこの身振りをよく使っていた。

 次にプレゼンテーションをするときには、自分の姿を録画してみよう。再生する際には音声を消し、ボディランゲージだけに注目するといい。自分がどんなふうに立ち、どのような身振りをしているか。上記のような動作を使っているか。もしノーであれば、次に聴衆の前に立つとき、あるいは上司や重要なクライアントと話すとき、どうすればいいか検討しよう。まず鏡の前で、次には友人を相手に、自然に感じられるようになるまで練習することだ。

 非言語コミュニケーションは、それだけでリーダーとしての成否を決めるものではない。だが、さらなる成果を上げる効果は期待できるだろう。


HBR.ORG原文:6 Ways to Look More Confident During a Presentation, April 6, 2017

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カシア・ウェゾウスキー(Kasia Wezowski)
ボディランゲージ・センターの創設者であり、ボディランゲージに関する著書が4作ある。コーチングに関するドキュメンタリー映画『Leap』では、プロデューサー兼監督を務めた。