共同研究から生まれた
営業組織が進化するモデル

共進化モデル( CoEVOLVeモデル) (東京大学とソフトブレーン・サービスの共同研究より)

野部 共同研究から生まれた成果のひとつに「共進化モデル」(図表を参照)があります。クマノミとイソギンチャクが共生しながら進化してきたように、企業とお客様が、あるいは上司と部下、ベテランと若手が共に進化するためのスパイラルアップのモデルです。

 共進化モデルは5段階のサイクルを回し続けることで、営業組織のパフォーマンスを最大化します。第1段階では、同行営業などの「協働的体験」を通じて、ゴールイメージを共有します。第2段階では、勝ちパターンを標準化し、知恵や工夫点を「可視化・言語化」します。第3段階では、さらに異業種での知見を組み合わせイノベーションされた知恵をマニュアル化することでより成果の上がる再現性を確保し「組織化」します。

 トレーニングやOffJTを通じて組織に知恵を定着させる第4段階の「学習」を経て、第5段階として、計測による定量化を行い、評価・分析・考察・改善を行う「検証」へとつなげていきます。その「検証」結果に基づき、改善策としての新たなる挑戦を「協働的体験」として実践し、そこでの成功体験を「可視化・言語化」するという次の自律的なサイクルに続けてゆきます。

 各種ハラスメントなどの問題もあってコミュニケーションの制限が増えた現在では、良い意味でのおせっかいは通用せず、OJTはいまや、まやかしとなっております。過去のトップ営業だった上司の感覚論ではいつまでも伝わりません。知恵や工夫に乏しいマニュアルは誰もインプットせず、ロールプレイングなどのトレーニングがなければアウトプットも管理できず、効果性の検証がなければ、次の改善策も打てずに終わります。共進化モデルは、そうした負のサイクルに陥らないためのモデルでもあります。

小松 営業組織において共進化モデルのサイクルを回す際に「検証」できる「組織営業ダイアグノシス」という営業組織の診断ツールも共同開発しました。これは、「営業プロファイル」と「営業スキルチェックアップ」の計134の質問を通じて、営業マン個人と営業組織の健康状態を確認できるツールです。