1.失敗を認めることができなければ、チームとの絆を築けない

 従業員がみずからの失敗について話したがらないのは事実だが、失敗を率直に認めるリーダーに対しては心を開きやすい。アイディアシクル(マーケティングのコンサルティング会社)の創業者ウィル・バーンズは、どう遂行すべきかわからない役職に昇進した時のことを語ってくれた。知らないという事実を認めるのを恐れ、結局はその事業からの離脱を通告されることになったという。

 彼はその後、リーダーがすべてを知っているように振る舞うと弱く見えるだけだと気づいた。つまるところ、何事にも失敗しないリーダーなど、異常な人間か嘘つきのどちらかである。失敗がメンバーとは無関係なものでも、単に自分の過ちを認めることがチームとの絆につながる。

 2.失敗を認めることができなければ、そこから学ぶことはない

 失敗は、そこから重要な何かを学んで必要な修正を行った時に、初めてプラスとなる。そうしなければ、外部的な視点から学ぶことはできず、否定的な思考にはまりやすくなる。私は、出席者が5人という大失敗について吐露した際に、他の人の経験や自分の盲点を知って衝撃を受けた。

 3.失敗を認めることができなければ、他者の失敗も容認できない

 リーダーは、イノベーションの実現に失敗はつきものだと公言する一方で、失敗や悪戦苦闘するスタッフに腹を立てることも多い。私の(元)クライアントにもそんな人たちがいた。失敗は罰すべきではないと重々承知してはいるのだが、その態度からは不満を表す明らかなメッセージが発せられていた。そのような態度はスタッフを黙らせ、実験を停止させ、創造性を消し去ってしまった。

 4.失敗を認めることができなければ、今後の失敗への対処が困難になる

 これは無視されがちだが、非常に重要な問題である。みずからの失敗を忘れると、次の失敗が起きた時に乗り越えるのが非常に難しくなる(そしてご存じの通り、失敗は必ず起きる)。私は何か問題に出くわすと、かつてのすべての失敗を思い返すようにしている。そして失敗とは避けられないものだと納得した後は、前に進んで災難から学ぶことが容易になるのだ。

 失敗を認めるふりをすることは、チームと組織に悪影響を及ぼす。リーダーの立場にある者ならば、自分の失敗について包み隠さずに語るべきだ。最初は気まずいことだろう。しかしやがて、より多くを学び、チームと自分が成長していくのがわかるはずだ。

 いますぐ実行に移そう。失敗の失敗をしてはならない。


HBR.ORG原文:Don’t Be a Hypocrite About Failure August 04, 2016

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ジャスティン・ブレイディ(Justin Brady)
組織の創造性を支援するカルティベートの創業者。