未来のワークフォースの創出

 私たちの調査と経験から、CSPが未来のワークフォースを創出するために取るべき4つの戦略が見えてきます。未来のワークフォースは、革新的でデジタルに精通し、より顧客志向な新しい戦略をサポートしてくれるはずです。

バランス感覚を鍛える
CSPは、従来のものも新しいものも含めたあらゆる業務を横断して、ワークフォースのバランスを見直す必要があります。ここでは組織内はもちろん、対顧客においてもデジタル化を加速させられるよう、不足しがちなリソースを適切な領域に再配分しなければなりません。クラウドやアナリティクス、アプリ開発といった領域では、新たな役割やチームを拡充しながら、デジタル・スキルの包括的な向上プログラムを実践するべきでしょう。組織構造を見直して、ヒエラルキーの排除や支配の緩和、サイロ化の是正などが可能な領域を明らかにすることも大切です。さらに、新しいワークフォースの成長と従来のワークフォースの進化に合わせて、多様なワークフォースの統合を優先課題に位置付けることにより、ワークフォース内の協働と相互理解、相互の尊重を促さなければなりません。

点と点を結ぶ
豊かな貢献者ネットワークを構築し、育てることで、CSPは成長と学習を加速させる大きな機会をとらえることができます。しかし、そのような戦略は慎重に実践し、組織の上層部からのサポートを得られなければ成功しません。まずは人材のギャップと戦略的な優先順位を分析し、同時に社外の貢献者候補と彼らが組織にもたらし得る価値をマッピングする必要があります。適切な機会と適切な社外貢献者のマッチングを行ったら、社外貢献者と組織の協働体制の枠組みとなるオペレーティング・モデルを策定します。さらに、社外貢献者の協力を重視しつつ、一方では従業員の成長と能力開発の機会も生かすことが大切です。

伝統的な業務を再構築する
多くのCSPは、デジタル能力の開発に邁進しています。しかし、業界をリードする企業はデジタル技術を使って伝統的な業務の再構築も図っています。これからのCSPは、セールス、フィールドサービス、カスタマーサービスといった分野で、デジタル時代に不可欠な能力(データ解釈、デジタル・チャネル管理、高度な問題解決、協働など)を有効に機能させるための、業務内容の刷新を行わなければなりません。それに続いて、重要な能力のギャップがないかどうかを見極め、革新的な人材確保戦略や能力開発プログラムを通じて、昔ながらのワークフォースを転換させるプランも策定する必要があります。その上で、新たなワークフォースに必要な情報やトレーニングを提供することにより、彼らの生産性向上と顧客満足度の改善を目指さなければなりません。

リーダーシップの「暗号」を解く
優秀な人材を確保/維持し、競合他社の先を行き、財務目標を達成するには、リーダーは実験や協働、俊敏性といったデジタル時代の重要コンセプトを重視した組織文化を醸成しなければなりません。そのような文化を確立するには、複雑な支配系統を管理する、非線形思考を推進する、体系的な管理を実践する、多様なデータを解釈するといったさまざまな行動をリーダーが身につけている必要があります。CSPはこれらの行動を促進するために、社外からデジタル・リーダーを採用し、さらにコーチングやアクションラーニング、メンタリングといった先進的なトレーニング/能力開発プログラムを実践することで、あらゆる階層においてリーダーシップ能力をすばやく育て、未来のワークフォースを主導していかなければなりません。