「古」から「新」へのシフト

 未来のCSPでも、伝統的な業務の多くはなくなりません。ただし、デジタルの世界では業務の特性や必要とされる主な能力、使用するべきツールは変化していくでしょう。

出典:アクセンチュア

 一例として、フィールド・エンジニアが使う新しいツールについて見てみましょう。あるCSPでは現在、従来のネットワークから新しいIPネットワークへの更新サービスで、担当フィールド・エンジニアがウェアラブル端末のGoogle Glass(グーグル・グラス)を使用しています。この端末を使うことにより回路図にリアルタイムでアクセスできるので、高度な技術を持ったエンジニアは若いエンジニアの作業を確認しながらサポートすることができます。

 エンジニアは新たなテクノロジーの導入を歓迎し、以前よりも仕事がしやすくなったと感想を伝えています。同社ではこの最新技術により、生産性も改善されました。

出典:アクセンチュア

 このようなテクノロジーを現在の働き方に統合するには、テクノロジー、プロセス、および文化の変化を踏まえた予防的な管理体制が必要です。しかし、意外なことに昔ながらの労働者は、デジタル技術の活用に積極的な姿勢を示しています。アクセンチュア・ストラテジーが欧州の2,506人の労働者を対象に最近行った調査では、回答者の半数以上(57%)がデジタル技術は就労体験にプラスの影響を及ぼしていると答えています。マイナス影響が及んでいるとの回答は、わずか8%にとどまりました4

デジタル・リーダーシップの必要性

 私たちの調査では、ハイパフォーマンスな組織の62%が俊敏性を向上させる最も重要な要因として、適切なリーダーシップ・チームの構築能力を上げています 5

 では具体的には、どのようなリーダーシップが必要なのでしょうか? 俊敏性を向上させ、デジタル時代で成長を維持するには、複雑性の管理、増加し続けるデータに基づく意思決定、旧弊なヒエラルキーの排除といった能力がリーダーに求められます。CSPは、ハリウッドやシリコンバレーの製品開発分野から学ぶことで、目標にマッチしたリーダーシップ・チームを構築し、次の課題に向けた調整を行えるようになるでしょう。

出典:アクセンチュア

 この他にもリーダーには、協働を通じて実験する能力や、命令するのではなく従業員の創造性を促す能力が重要視されます。リーダーにこれらの能力がなければ、業界史上最も多様性に富むワークフォースにアピールし、彼らを確保できるような組織文化を醸成することはできません。

 しかしながら、多くの組織はデジタル時代を切り開いていけるようなリーダーシップ・チームの採用/構築に苦戦しています。最近のアクセンチュア・ストラテジーの調査では、ソーシャルメディアやコラボレーションツール、モバイルアプリ、ロボティクス、アナリティクスといったデジタル技術の進化に、リーダーと経営幹部が適切に対応できていると回答した人は、全体の48%にとどまりました6

出典

  • 4 “European Workers Set to Embrace Digital Technologies in the Workplace, Accenture Research Shows,” Accenture press release, May 7, 2015
  • 5 「有能なリーダーは、どのようにしてビジネスの俊敏性を高めていくのか」アクセンチュア、2015
  • 6 Accenture Strategy Employee Research on Being Digital, 2015