●創業チームに女性がいるスタートアップのパフォーマンスは、全員男性の場合よりも高い

「起業とジェンダー」への関心は昨今高まっているが、それは当然でもある(英語記事。キックスターターでの成功率は男性よりも女性のほうが高い)。起業する女性の数は急激に増えている。しかしVCの出資を受けた米国のスタートアップのうち、創業チームに最低1名の女性がいる会社の割合は、18%である(2014年時点)。つまり、投資対象としてはまだ少数派なのだ。なお、女性創業者へのファーストラウンド・キャピタルの出資は、全米平均を上回っている。

 同社のデータによれば、女性創業者が1人以上いる会社のパフォーマンスは、そうでない会社よりも有意に高かった(この「パフォーマンス」とは、初回投資から2014年末までの期間における時価の推移で測定)。その差は実に63%である。そして、全期間を通して投資家に最も価値をもたらした上位10社のうち3社に、1人以上の女性創業者がいる。この10分の3という割合は、10位以下の全投資対象における女性創業者の割合よりもはるかに高い。

 つまり端的に言えば、女性は優れたテクノロジー起業家であり、もっと出資されるべきなのだ。

●若い創業チームのパフォーマンスは、より年長のチームよりも高い

 ファーストラウンド・キャピタルの分析は、創業者の年齢、学歴、経歴にも着目している。米国での起業家の平均年齢はおよそ40歳とされており、起業家は年とともに有能になるという考えには一理ある。

 しかし、フェイスブック、アップル、グーグル、マイクロソフトを見ると、創業者たちの平均年齢は約23歳だ。つまりテクノロジーに関しては、若さと相性がよいという主張も十分に成り立つ。そしてファーストラウンド・キャピタルの投資ポートフォリオは、この説に信憑性を与えている。

 創業チームの平均年齢(初回投資時)が25歳以下の会社は、パフォーマンスが平均よりも30%近く高かったのだ。データ内の全創業者の平均年齢は、34.5歳。そして投資成果の上位10社の平均年齢は、31.9歳だ。テクノロジーの分野では、若さは実際に起業の成功に関連するものと思われる。

●名門大学を出た創業者のパフォーマンスは、そうでない場合よりも高い

 著名な起業家のなかには、高等教育は起業においてそれほど価値がないとする人もいる。ペイパル創業者のピーター・ティールなどがそうだ。そしてビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグをはじめ、優れた創業者のなかには大学中退者も多い。

 ファーストラウンド・キャピタルは、創業者の出身校と会社のパフォーマンスの関連を調べた。すると、創業チームに最低1名の名門校(同社の定義ではアイビーリーグ、スタンフォード、MIT)出身者がいる場合、そうでないチームよりも優れていた。

 同社が出資した創業チームの38%に、最低1名の名門校出身者がおり、そうでないチームのパフォーマンスを220%上回っていた。トップレベルの教育は高くつき狭き門だが、スタートアップ成功の要因になるようだ。ただし、金融かコンサルティングの職を求めているそれらの優秀な学生に、ベンチャー立ち上げを決断するよう説得することは難しい。