収益性の高い成長を加速する3つのアクション(1)成長に向けた態勢をつくる

 成長の加速に向けたコスト削減戦略を実行することは困難を伴う取り組みですが、競争力を高めるためには不可欠です。大胆に自社の成長戦略を打ち立て、経営層の意見の不整合を解消し、デジタル化を最優先事項にするべきです。これら3つのアクションにより、未来への道が開かれます。

 成長に向けて諸施策を実行するためには、まず自社の成長の源泉と長期の成長戦略を把握する必要があります。成長へのクリティカルパスを見極めた後、それと整合した形で、コスト削減の活動と削減効果の再投資先の意思決定を行わなければなりません。では、どのように成長戦略を策定すればよいのでしょうか。以下のような質問が戦略策定に役立ちます。

自社の目標とビジョンを理解する

・業界のなかで、自社は現在、どんな役割を果たしているか? 業界間の融合が進むと、そのような自社の役割は将来どのように変わっていくか?

・自社のコアバリュー(重視する価値)は何か? そのコアバリューを、自社の成長に寄与する形で、日々の業務においてどう実践していくべきか?

・自社の存在目的は何か? なぜ存在するのか? 自社の成功によって、世界にどのような違いをもたらすことができるか?

・業界の不連続な破壊的変化に対応する、自社の長期的ビジョンは何か?

事業ドメインを定める

・ターゲットとなる顧客は誰か? どのチャネルを通じてその顧客と接点を構築するか?

・どのような商品・サービスを提供することで、絶えず変化する顧客の要望に対応していくか?

・どの国・地域に戦略的に賭けるか? そこでどう事業展開していくか?

戦い方を決める

・短いスパンで商品のコモディティー化が進んでしまう現在、既存の競合および新規参入者に対する自社の差別化要素は何か?

・既存事業における成長を加速するためには、顧客のニーズをどう把握し、満たせていないニーズにどう対応すればよいか? M&Aを利用して成長を加速するためにはどうすればよいか? ・ エコシステム内での戦略的パートナーはどこか?

・エコシステム内のコラボレーションにより、どのように成長を加速するか?

・企業内の各機能の業績指標をどう設定し、業績の測定と評価をどう行うか?