また、時間帯は成績にも影響を与えうる。デンマーク社会調査研究センターのハンス・ヘンリク・シーバートセン、コペンハーゲン大学のマルコ・ピオベザンと私は研究で、1日の時間帯が学生の学業成績に影響することを明らかにした(英語論文)。利用したデータは、デンマークの公立学校に通う8~15歳の全生徒による、2009~10年と2012~13年の学年度におけるテストの成績だ。この200万を超えるデータポイントをサンプルとして、1日の時間帯と休憩が標準テストの成績に与える影響を測定した。すると我々の予測どおり、認知疲労によって成績は低下し、休憩によって生徒たちは活力を取り戻していた。

 具体的には、分析から次の3点が明らかになった。

1.テストを実施した時間帯が遅いほど、生徒の成績は低かった。

2.休憩によって成績は著しく改善した。

3.1日の時間帯と休憩による影響は、一様ではなかった。つまり、成績が芳しくない生徒のほうが、成績のよい生徒よりも、休憩(およびテストの時間帯)から相対的に大きな影響を受けた。

 重要な点として、20分から30分の休憩による点数の改善幅は、1時間の疲労による低下よりも大きい。したがって、1時間ごとに休憩を取れば、1日を通してテストの点数は改善すると見込まれる。だが、デンマークの教育制度がそうであるように、休憩が2時間ごとにしかない場合は、全体の効果はマイナスとなる。

 司法・医療の専門家および学生に関するこれらの研究が示唆するように、1日の時間帯と休憩はあなたの意思決定、行動、そしてパフォーマンスに大きな影響を与える。したがって、「To Doリスト」を吟味する時には、これらの外的要因の役割をしっかり考慮するといいだろう。

 注意力と脳のエネルギーを大いに要する仕事は、比較的早い時間帯に取り組むようにしよう。そして必ず、1日を通して休憩を何度も取ることだ。


HBR.ORG原文:Don't Make Important Decisions Late in the Day February 23, 2016

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フランチェスカ・ジーノ(Francesca Gino)
ハーバード・ビジネススクール教授。経営管理論を担当。ハーバード・ケネディ・スクールの行動インサイトグループのメンバーも務める。著書に『失敗は「そこ」からはじまる』(ダイヤモンド社)がある。