三谷教授のベストブックは
映画化されたあのSF長編

kasei
三谷教授の2015年ベストブックは、SF長編『火星の人』

 受講者たちがお互いの発表で盛り上がった後、三谷教授は、自身が2015年に読んだベスト本として『火星の人』(アンディ・ウィアー著、早川書房)を紹介。

 火星への有人ミッションに参加していた主人公が、アクシデントからたった一人で火星に置き去りにされ、食糧や物資が限られている中で、自らの技術・知識を駆使して生き延びていくSF長編だ。今、同書を原作とする映画『オデッセイ』も公開されている。

「SFですが、圧倒的なリアリティがある。そしてムダな描写がなく、どんどん話が進み飽きさせないのに、分厚くてなかなか終わらないところにこの上ない喜びを感じました。主人公はとにかく前向きな人で、絶望的な状況にありながらも、考える、行動する、そして寝る!を繰り返して、自分で目的を作り出し、達成しようとする。彼の潔さ、反骨精神のようなものに同調しました。地球にいる上司とメールで議論を戦わすシーンは見物です」(三谷教授)

 第1部の最後に三谷教授は、小学校時代のエピソードを紹介した。入学式直後に長期入院することになった時、担任の先生が本をたくさん持ってきてくれたことが、本好きになったきっかけだったという。

「それから授業中にも好きな本を読むような子どもになりましたが、先生は見逃してくれました。そのおかげで今の私がいます。この本を出してから、『子どもが本ばかり読んで困る』という相談を受けることもありますが、ぜひ褒めてあげてください」(笑)と締めくくった。

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