CE時代の
5つのビジネスモデルとは

――100社以上を調査して類型化した5つのCE型ビジネスモデルがあるそうですが、それについて教えてください。

 1つ目は「製品のサービス化」で、従来の「製品を売り切る」ビジネスから「製品を利用してもらう」サービスビジネスへ転換する方法です。

 2つ目の「所有からシェアへの転換」は、シェアリング・サービスなど、デジタル技術によって「稼働していない」「空いている」状態にある資産(宿泊施設や自動車など)を活用する方法です。AirbnbやUberなどが代表的です。

 3つ目は「製品寿命の延長」で、自社製品の再生・改修などによって製品寿命を延ばし、顧客とより長期的な関係を構築していく方法。4つ目の「回収とリサイクル」は、これまで廃棄物とみなされていたものを他の用途に活用するための生産・消費システムを構築する方法。5つ目の「循環型サプライチェーン」は、原材料を繰り返し再生し続ける、あるいは100%再生可能な原材料を導入する方法です。

 これらのビジネスモデルは単体で導入することもできますし、組み合わせることもできるんですが、その多くは「10のテクノロジー」(下図)によって実現されています。例えば、シェアリング・サービスは、クラウド・コンピューティングやソーシャルなどがあるからこそできるわけです。

世界の大手企業も導入し
成功し始めている

――具体的に、世界ではどのような取り組みが行われていますか。

 これらのビジネスモデルを採用している企業は当初、AirbnbやUberといったベンチャーが多かったのですが、徐々に大手企業が採用し始め、成功を収めています。

「製品のサービス化」の例でよく挙げられるのは、創業150年の歴史を誇る仏タイヤ大手メーカーのミシュランです。タイヤを売り切るビジネスから、タイヤにセンサーを埋め込んで実際の走行距離に基づいてリース料を請求するサービスビジネスへの転換を図りました。

 従来のビジネスと大きく異なるのは、タイヤという「製品」ではなく、走行距離という「成果」に対して顧客が料金を払うといったように、提供する価値が変化している点です。さらに、製造からメンテナンス、回収まで手掛けることによって、リトレッドタイヤとして再製品化を実現しています。原料となる資源の有効活用にもつながっていますね。