変革期だからこそ、積極的なチャレンジができる環境整備、人材育成を

――IoT技術や、未踏事業のプロジェクトに見られる斬新なアイデアを生かして、世界に通用する日本発の価値を生み出すには何が必要でしょうか。

山﨑 いま、ITの世界はIoTという新たな技術の浸透によって変革期を迎えています。これは、アイデア次第で産業を活性化できる非常に大きなチャンスです。しかし、日本の企業では、そのための組織環境の整備は遅れているのが現状です。ビッグデータの分析や活用により、新事業・サービスを創造していくのだという意志を明確にして、企業として、さまざまな能力を持つ人を集めたチームづくり、育成環境の整備に取り組むことが重要だ、ということを強調しておきたいと思います。

長澤 未踏事業を運営する立場では、誰もやったことのない未踏領域を開拓するプロジェクトが新しい産業の創造につながったり、革新的な技術を持ったベンチャー企業の登場が増えたりすることが望ましいと思っています。しかし、それを実現するためには、人材の育成だけでなく、起業しやすい環境、失敗しても許される社会的な土壌や、トライしたことを積極的に評価する人々の考え方など、クリエーターを後押しする社会経済の仕組み、風土も大切になるでしょう。

(構成/新木洋光 撮影/三浦康史)