デバイスの情報の蛇口を閉めない限り、私たちが取り入れる情報の大部分は、ただ流れ去っていくだけだ。デバイスを使うのをやめるべきというわけではないが、時には手放すことが必要である。作業中は別の部屋に置いておくのもよい。そうすれば集中が途切れた時、モバイル機器の虜にならずぼんやりしやすくなるだろう。

 思考がさまよいだすのを感じたら身をまかせよう。考えが別のことに向くのは歓迎すべきだが、あまりに思考力を必要とするトピックでないほうがよい。お気に入りのウェブサイトやメールのチェックは避けよう。ぼうっと考えることで無意識下のプロセスが働くようにすれば、仕事に戻った時に成果を上げやすくなる。長い時間は必要なく、たった数分でリフレッシュできるだろう。

 思考をさまよわせるためのステップをいくつか挙げよう。

●集中するのが難しいと感じたら、窓際まで移動し、外に行き交う人や車について数分間考える。これを飽きるまで続けてみよう。
●目を閉じて、部屋の物音に数分間耳を澄ませてみよう。
●以前はタバコ休憩を取ったものだが、いまはデバイスを手に取ることが多い。しかしタバコを吸わなくても、数分間席を外すことはできる。デバイスはそこに置いたままで。

 私たちが生産性を上げるためには、思考をさまよわせる機会が必要だ。デバイスの存在はそれを難しくしてしまう。しかし行動をわずかに変えるだけで、脳の働きが生産性を高めるようにできるのである。


HBR.ORG原文:Zoning Out Can Make You More Productive June 05, 2015

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ジョシュ・デイビス(Josh Davis)
ニューロリーダーシップ・インスティテュートのリサーチ・ディレクター兼リードプロフェッサー。著書にTwo Awesome Hours(邦訳『成功する人は、2時間しか働かない』徳間書店、2015年)がある。