まとめ

  現在、多くのグローバル企業がIIoTがビジネスに与える1,000兆円規模のインパクトを認識し、そのポテンシャルを最大化するために動き始めている。しかし、いまだに多くの日本企業がIIoTの重要性を認識しつつも、その可能性を過少評価している。IIoTとは単なる技術のトレンドではなく、事業モデルの転換であり、IIoTを活用して事業モデルの転換を達成できるかどうかが今後の日本企業の競争力を大きく左右する。

  欧米では、IIoTを活用し、事業転換やバリューチェーンの再構築を行う企業が出てきている一方、国内では、サービス事業者によるIIoT活用や、メーカーによるオペレーション効率化に向けたIIoT活用は進んでいるが、メーカーからサービス事業者に転換した事例はごくわずかに留まっている。IIoTを活用したポテンシャル最大化に向けた動きは一部の国内企業に見られるものの、まだ十分に広がっていないため、このままだとグローバルでの競争力が低下するおそれがある。

  IIoTのポテンシャル最大化に向けては、製品単体を販売するのではなく、製品と相互に接続されたサービスとを組み合わせ、顧客と継続的な関係を構築し、長期的な収益源を確立することが重要だ。すなわち、もの売りからサービス事業への転換が求められています。ただし、サービス事業への転換には、「IIoTのCEOアジェンダ化とサービス化を加速するコーポレート・マネジメント」「顧客が望む“アウトカム(成果)”を実現するサービスの提案」「外部の力も活用したサービス提案の枠組みの拡大と提案スピードの向上」の3つのチャレンジが存在する。

  上記のチャレンジを乗り越え、早いタイミングでマーケットを確保していくためには、社外とのパートナリングによるケーパビリティの補完や提案スピードの向上が有効で、海外のIIoT先進企業では、社外とのパートナリングを活用しているケースが多く見られる。